ドイツ ショルツ首相訪中へ “中国経済への依存解消”など注目

ドイツ政府は、ショルツ首相が今月13日から中国を訪れると発表しました。ドイツは、中国への経済面での過度な依存の解消を目指していて、ショルツ首相がどのような姿勢を示すかが注目されます。

ドイツ政府は8日の記者会見でショルツ首相が今月13日にドイツを出発し、14日から重慶や上海を訪れた後、16日に北京で習近平国家主席らと会談すると発表しました。

ショルツ首相の中国訪問はおととし11月以来2回目で、今回は3人の閣僚も同行する予定です。

ドイツ政府の報道官は、中国側との協議ではロシアによるウクライナ侵攻への対応や、南シナ海情勢などが主な議題になるとの見通しを示しました。

ドイツにとって中国は最大の貿易相手国ですが、ショルツ政権はロシアに天然ガスなどエネルギーの供給を依存していた教訓を踏まえ、中国への経済面での過度な依存の解消を目指しています。

一方、8日の会見では中国が反発しているEU=ヨーロッパ連合が進める中国製のEV=電気自動車への関税上乗せにつながる可能性のある調査について、報道官が「ショルツ首相は一般的に関税措置に懐疑的だ」と述べ、慎重な姿勢も示しました。

ドイツでは大企業を中心に中国との関係を重視する意見も根強く、ショルツ首相が今回の訪問でどのような姿勢を示すかが注目されます。