ガザ地区 イスラエル南部撤収後も空爆続く 交渉先行き見通せず

ガザ地区ではイスラエル軍が南部のハンユニスからの撤収を明らかにしたあとも各地で空爆などが続き、死傷者が出ている模様です。

一方、戦闘の休止などをめぐるイスラエルとイスラム組織ハマスの交渉は進展がないまま双方が持ち帰り、近く新たな協議が行われるとの見方が伝えられていて、先行きが見通せない状況です。

ガザ地区では戦闘開始から半年となった7日、イスラエル軍が南部のハンユニスからの撤収を明らかにしましたが、翌8日もイスラエル軍による空爆などが続き、複数の死傷者が出ていると地元のメディアが伝えています。

現地の保健当局は、これまでに3万3207人が死亡したとしています。

ロイター通信などは8日、イスラエル軍が撤収したハンユニスに住民が戻り始めたものの、住宅が破壊され途方に暮れる様子を伝えています。

一方、複数のアラブ系のメディアは8日、戦闘の休止と人質の解放をめぐる交渉が、エジプトのカイロで開かれたものの、進展がないまま双方が持ち帰り、近く新たな協議が行われるとの見方を伝えています。

イスラエルのネタニヤフ首相は8日、カイロでの交渉について報告を受けたとしたうえで「人質全員の解放、そしてハマスを完全に打ち負かすために力を尽くす。勝利のためにはラファに入り、テロリストの排除が必要だ」と述べ、多くの避難者が身を寄せるラファへの地上作戦をあくまでも実行する考えを重ねて強調しました。

一方、パレスチナのメディアは、イスラエルが、ハマス側が求める停戦には応じず交渉は進展していないなどと伝えていて、双方が妥協点を見いだせるか、先行きが見通せない状況です。