石川 珠洲 唯一の高校で入学式 生徒たちが復興への決意新たに

能登半島地震で大きな被害を受けた石川県珠洲市にある唯一の高校でもきょう入学式が行われ、生徒たちはふるさとの復興に向けて決意を新たにしました。

珠洲市にある県立飯田高校は、地震からおよそ1か月にわたって避難所となったほか、いまでも校舎の壁にひびが入り、トイレが使えない状況が続いています。

入学式には地元に残ることを決めた50人余りの新入生が出席し、式では新入生を代表して前野静奏さんが「勉学に専念し、部活動や学校行事にも積極的に参加して明るい学校生活送ります」と誓いのことばを述べました。

これに対して角秀明 校長は「地震による劣悪な環境に置かれている中でも、常に感謝の気持ちを持って自立した人間に成長してほしい」とエールを送りました。

このあと、新入生たちはそれぞれの教室に移動しました。

担任の先生は「将来に不安を感じることもあるかもしれないが、自分の可能性を信じて前向きに学校に通ってほしい」と話していました。

学校によりますと、ことしの新入生は例年の半数ほどにとどまったということです。

女子生徒の1人は「避難所生活や2次避難を経験しほかの学校の選択肢もありましたが、地元で頑張りたいと思ってこの学校に入学しました。地元の復興に少しでも貢献していきたい」と話していました。