今永昇太 大谷翔平と初対戦 2打席連続で抑え4回無失点の好投

大リーグ、カブスの今永昇太投手がドジャースの大谷翔平選手と日米を通じて初めて対戦し、2打席連続で抑えるなど4回を投げて無失点と好投しました。一方、大谷選手は4打数2安打1打点で4試合連続の複数安打をマークしました。

今永昇太 4回無失点の好投 大谷翔平を2打席連続で抑える

大リーグデビュー戦で初勝利をあげた今永投手は7日、本拠地シカゴで行われたドジャース戦に中5日で先発登板しました。

去年のWBC=ワールド・ベースボール・クラシックで日本の優勝に貢献した今永投手と大谷選手は今回が日米を通じて初めての対戦で1回、ノーアウトランナー無しで迎えた最初の大谷選手の打席は今永投手が追い込んでからファウルで粘られましたが、9球目の151.9キロの力強い速球で空振りの三振を奪いました。

カブス打線は直後の1回ウラに3点を先制したあと、続く2回に2番・ライトの鈴木誠也選手が犠牲フライで追加点をあげ、4対0とリードして今永投手を援護しました。

援護をもらった今永投手は3回、大谷選手をサードへのファウルフライに打ち取って2打席連続で抑えるとその後もテンポよく投げ込み、ドジャースの強力打線を相手に4回までヒット2本、フォアボールを1つも出さず無失点に抑えました。

このあと試合は雨のため中断し、およそ3時間後に再開されましたが、今永投手は交代したため勝利投手の権利を目前に2勝目は持ち越しとなりました。

大谷翔平 4打数2安打1打点 4試合連続の複数安打

一方、ドジャースの大谷選手は試合再開後の6回の第3打席でカブスのリリーフピッチャーから今シーズン初めてのスリーベースヒットを打ったあと0対8で迎えた8回、2アウト一塁で迎えた第4打席では150キロ台後半の速球を捉えセンターの頭上を越えるタイムリーツーベースヒットを打って1点を返しました。

大谷選手は4打数2安打1打点で4試合連続の複数安打をマークしました。

また、カブスの鈴木選手はこの試合3打数ノーヒットでしたが、打点1をあげました。

カブスは8対1で勝ってドジャースとの3連戦を2勝1敗で勝ち越しました。

今永昇太「勝負は紙一重 たまたま抑えられた」

4回無失点の好投で勝利に貢献した今永昇太投手は「チームが勝ってよかった。フォアボールがなく辛抱強く投げられた」と試合を振り返りました。
勝ち投手の権利まであと1イニングというところで交代したことについては「そこは気にしていなくて、アメリカのスタイルだと思って気持ちの切り替えもしやすい。気には留めていない」と話しました。
大谷選手との対決については「勝負というのは紙一重なので打ち取った打球がホームランになっていたかもしれない。きょうは、たまたま抑えることができた。これを継続できるように頑張る」と話していました。

◇今永投手 “高めのストレート”に手応え

大リーグ初挑戦の今永投手はシーズンインを前に高めのストレートに磨きをかけてきました。

プロ野球ではあまり使っていなかったということですが「できるだけ広くストライクゾーンを使うことを意識している。いかに低めに投げるようなメカニズムで高めに投げてコースを予想させないかが大事だ」と、パワーのある大リーグのバッターに的をしぼらせないための対策だと話していました。

この日の大谷選手との対戦でも、第1打席はさまざまなコースに投げ分けながらファウルで粘られた9球目、インコース高めのストレートで空振り三振を奪いました。

そして、第2打席もインコース高めのストレートでファウルフライに打ち取りました。

今永投手は、大谷選手との対戦を振り返って「僕がどこに投げても対応できる技術を持っていると思うので、とにかく質のいい直球をどれだけ投げ込めるかだと思っていた。自分が今出せる最善策を選択して、あとはどうなるかで、きょうは質のいい直球が投げられたのでよかった」と話し、早速、“高めのストレート”に手応えを感じている様子でした。

大谷翔平 山本由伸と試合前にブルペンで練習

ピッチャーとして右ひじのリハビリを続けている大谷選手は試合前、雨の影響でグラウンドでキャッチボールができないため山本由伸投手とともに室内のブルペンで練習を行いました。

2人は隣どうしで練習を行い、大谷選手はマウンドの手前からおよそ50球を投げました。

途中、大谷選手が山本投手の投球フォームをまねて、2人で笑い合う場面もあるなど終始リラックスした様子でした。