台湾 東部沖地震 6人と連絡取れず 無人機も活用し捜索続ける

今月3日に台湾の東部沖で起きた地震では、依然として6人と連絡が取れなくなっていて、捜索が行われている渓谷の周辺では、相次ぐ地震による落石などで捜索が難航する中、7日から無人機を専門に扱うトルコの救助隊も加わって懸命な捜索が続けられています。

台湾の東部沖で今月3日に起きた地震ではこれまでに13人の死亡が確認され6人と連絡が取れなくなっています。

連絡が取れない人の多くは、震源に近い花蓮県にある台湾有数の景勝地、太魯閣渓谷の周辺にいるとみられていますが、現地では相次ぐ地震による落石などで捜索が難航しています。

7日からは現地の救助隊に加えて、トルコの無人機を専門に扱う救助隊が被災地に入り、連絡が取れなくなっている人たちの捜索活動を行いました。

当局は目撃者の情報などから連絡の取れなくなっている人たちがいるとみられる場所は推定していて、7日は重機なども使って捜索しましたが、見つからなかったため、8日も引き続き捜索を行う予定です。

また、トルコの救助隊などの無人機で撮影された映像などを使って地震のあとの渓谷の状況が確認できる3D画像も作成され、この画像を今後の捜索活動に活用していくことにしています。

一方、今回の地震では、道路が寸断された影響で一時700人以上の観光客などが渓谷の周辺で足止めされていましたが、一部の道路が通行できるようになったことで、7日、足止めされていた状態は解消されました。

しかし、地震によって渓谷の周辺では歩道の多くが崩れたり、斜面が不安定な状態になったりしていて、観光客の受け入れを再開する見通しは立っておらず観光業への影響も懸念されています。

台湾とトルコの救助隊は、7日、無人機を使って捜索活動を行っている渓谷を上空から撮影しました。

撮影された動画などをもとに作成した3D画像では、渓谷の状況が詳細にわかるようになっていて、崖の一部が崩れて川の流れをふさぐような形になっている場所があることがわかります。

台湾の救助隊は作成した3D画像を活用するなどして8日以降、捜索活動を行うことにしています。

トルコの救助隊長は「難しい環境ではあるが、今後の役に立つものを撮影することができた。台湾の人たちに貢献できるよう全力を尽くしたい」と話しています。