福島 富岡町 夜の森地区で桜まつり 原発事故前と同じ会場で

東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で一時、全域に避難指示が出された福島県富岡町の桜の名所、夜の森地区で町のシンボルにもなってきた恒例の桜まつりが6日から始まりました。

福島県富岡町の夜の森地区は、全長2.2キロの通り沿いにおよそ420本の桜の木が並ぶ桜の名所です。

去年4月、夜の森地区の避難指示が解除されたことで、町のシンボル的な存在の桜まつりは、ことしのメイン会場を14年ぶりに原発事故の前と同じ「夜の森公園」にして開かれています。

桜は6日の時点で3分咲きだということですが、町に戻った住民や避難先の町外で暮らす人など大勢の人が訪れて、並木道での散歩を楽しんだり雨にぬれた花を写真に収めたりしていました。

富岡町と同じように、原発事故の影響で一時全域に避難指示が出された浪江町にかつて住んでいて、今も青森県に避難している60代の女性は「人がたくさんいることが励みになります。復興に向けて町が力強く前を向いていると感じました」と話していました。

桜まつりは7日も午前9時から午後3時まで開かれます。