日米豪フィリピン 中国が活発化する南シナ海で初の共同訓練へ

南シナ海で中国が活動を活発化させる中、日本、アメリカ、オーストラリア、フィリピンの4か国は共同声明を出し、南シナ海で7日、海上自衛隊や各国の軍が初めて「海上協同活動」と位置づけて共同訓練を行うと発表しました。

南シナ海でフィリピンが実効支配するセカンド・トーマス礁の海域では3月、中国海警局の船がフィリピン軍の拠点に向かっていた運搬船に放水銃を発射し、けが人が出る事態となりました。

こうした中、日本、アメリカ、オーストラリア、フィリピンの4か国は、6日、共同声明を出し、南シナ海のフィリピンの排他的経済水域内で「海上協同活動」を行うと発表しました。

海上自衛隊によりますと、具体的には護衛艦「あけぼの」やアメリカ海軍の沿海域戦闘艦、それにオーストラリア海軍とフィリピン海軍のフリゲート艦などが参加して、共同訓練を行うということです。

「海上協同活動」と位置づけて4か国が共同訓練を行うのはこれが初めてで、声明ではねらいについて「戦術や技術などの相互運用性の強化だ」としています。

南シナ海での中国への対応をめぐっては、ワシントンで来週10日に行われる日米首脳会談や翌11日にフィリピンも加えて行われる3か国の首脳会談でも主要な議題の1つとなる見通しです。