台湾「恥知らずな行為だ」国連会合での中国の代表の発言を非難

台湾の東部沖で起きた地震について、国連の会合の出席者が見舞いの気持ちを表明したのに対し、中国の代表が「中国の台湾地区で起きた強い地震」という表現を使って「感謝する」と述べ、台湾外交部は「地震を国際的な認知戦に利用する恥知らずな行為だ」と非難しています。

中国の国連代表部によりますと、3日に開かれた国連の安全保障理事会の関連会合で、別の国の出席者が台湾の東部沖で起きた地震について見舞いの気持ちを表明したのを受けて、耿爽国連次席大使が「中国の台湾地区で起きた強い地震」という表現を使って「国際社会からの同情と関心に感謝する」と述べました。

このあと、南米のボリビア外務省は旧ツイッターのXに「台湾沖の大地震による人命の損失と重大な被害に直面し、中国との連帯を表明する」というメッセージを投稿しました。

これに対し、台湾外交部は6日「権威主義的な中国政府に従うボリビア政府に厳正に抗議する」としたうえで「台湾の地震を国際的な認知戦に利用する恥知らずな行為だ」として、中国を厳しく非難しました。

中国政府は「台湾が中国の一部だという『一つの中国』の原則が国際社会に広く受け入れられている」という主張を近年、国連などの場で一層強めています。

一方、台湾の民進党政権は「中国政府は台湾を統治したことがなく、決してその一部ではない」という立場です。