バスケWリーグ デンソーと富士通が先勝 ファイナル進出に王手

バスケットボール女子、Wリーグのプレーオフセミファイナル第1戦が行われ、レギュラーシーズン2位のデンソーが、去年のチャンピオンのENEOSに77対58で快勝し、ファイナル進出に王手をかけました。

先に2勝したチームがファイナルに進むWリーグのセミファイナル第1戦は6日、東京 調布市で行われ、レギュラーシーズン2位のデンソーと去年のチャンピオンでレギュラーシーズン3位のENEOSが対戦しました。

試合はデンソーが第1クオーターから厳しいディフェンスから流れをつむと、第2クオーターでは日本代表の高田真希選手のスリーポイントシュートなどで40対22と大きくリードして、試合を折り返しました。

ENEOSは第3クオーター、身長1メートル93センチの渡嘉敷来夢選手の高さを生かして反撃しますが、デンソーは赤穂ひまわり選手がリバウンドに果敢に飛び込んで、相手に流れを渡さず、デンソーが56対41とリードして第4クオーターに入りました。

第4クオーターでは、木村亜美選手の2本のスリーポイントなどで突き放したデンソーが77対58で快勝し、6年ぶりのファイナル進出へ王手をかけました。

デンソーはスリーポイントを成功率46.2%で12本決め、高田選手が両チーム最多の15得点、赤穂ひまわり選手が13得点13リバウンドのダブルダブルをマークする活躍でした。

ENEOSはデンソーの厳しいディフェンスに苦しみ、ボールを失うターンオーバーの数が22に上るなど、最後までリズムをつかめませんでした。

セミファイナルの第2戦は7日行われます。

デンソー 赤穂ひまわり「相手の長所潰すディフェンス心がけた」

13得点13リバウンドのダブルダブルをマークしたデンソーの赤穂ひまわり選手は「相手のやりたいことを簡単にやらせないようにすると、相手が迷ってスティールにもつながる。相手の長所を潰すようなディフェンスを心がけた」と試合を振り返りました。

そのうえで「きょうは最初から最後まで強度の高いプレーができたと思うので、あすも続けたい」と第2戦を見据えていました。

デンソー 高田真希「アグレッシブなディフェンスができた」

また、両チーム最多の15得点をマークした高田真希選手は「きょうを迎えるにあたり特にディフェンスの部分を準備してきた。アグレッシブなディフェンスが特に試合の出だしでできて、相手のミスを誘って速攻に持っていけたのが勝因だと思う」とディフェンス面を勝利のポイントにあげました。

そのうえで「あす勝たないと意味がない。オフェンスでまだまだ課題があり、修正する部分はたくさんある。あすは難しいゲームになると思うが、引かずにアタックしたい」と次の試合に向けて集中していました。

第2試合は富士通とシャンソンが対戦

Wリーグのプレーオフセミファイナル第1戦の第2試合は、レギュラーシーズン1位の富士通と5位のシャンソンが対戦しました。

試合は第1クオーター、富士通が司令塔の町田瑠唯選手を中心とした攻撃でリズムをつかみ、日本代表の林咲希選手の2本のスリーポイントシュートなどでリードを奪いました。

第2クオーターは町田選手の速攻からのアシストや、キャプテンの宮澤夕貴選手のスリーポイントなどでリードを広げ、第3クオーターも宮澤選手が2本のスリーポイントを決めて攻撃を引っ張りました。

シャンソンは身長1メートル88センチのイゾジェ・ウチェ選手が、ゴール下の強さを生かして得点を重ねましたが、16点を追いかける展開で第4クオーターに入りました。

第4クオーターは富士通が素早いパス回しから、林選手のスリーポイントなどでリードを守り73対59で快勝しました。

富士通は町田選手が17アシスト、9リバウンドで攻撃を引っ張り、宮澤選手は4本のスリーポイントを含む30得点、10リバウンドの活躍でした。

対するシャンソンはイゾジェ選手が17得点9リバウンドをマークしましたが、シュート成功率で、富士通に大差をつけられ勝負どころで追い上げることができませんでした。

セミファイナルの第2戦は7日行われ、富士通が勝てば2年ぶりのファイナル進出が決まり、シャンソンが勝てば、勝負は8日の第3戦に持ち越されます。

富士通 町田瑠唯「判断よくプレーできていた」

チームの28アシストのうち17アシストをマークした富士通の町田瑠唯選手は「前半はみんな思い切りよくシュートを打ってくれたし、判断よくプレーできていたので、アシストの数にもつながったと思う」と試合を振り返りました。

そのうえで「後半は守りに入ったわけではないが、ちょっとスローダウンした部分があり、あとは自分の判断やパスの質の悪さでターンオーバーになってしまった。大事なところでミスをすると相手のリズムになるケースも多いのであすは修正したい」と反省を口にしていました。

また、成功率50%をマークしたチームのスリーポイントのうち4本を決めた宮澤夕貴選手は「1試合を通してシュートを打ち切ることができて、セットオフェンスの成功率も高かった。あすは相手もアジャストしてくると思うが、チームとしてやるべきことをしっかりやりたい」と話していました。