台湾の半導体大手TSMC 熊本工場を岸田首相が視察 事業支援へ

岸田総理大臣は、台湾の半導体大手、TSMCが熊本県に建設した工場を視察し、日本経済全体への波及効果が期待できるとして、事業を支援していく考えを示しました。

半導体の受託生産で世界最大手、台湾のTSMCが熊本県菊陽町に建設した工場はことし2月に開所式が行われ、政府は今後建設される予定の第2工場も含め、最大1兆2080億円を補助することにしています。

6日午後、工場を訪れた岸田総理大臣は、TSMCの魏哲家CEOや地元の関連企業の幹部と懇談し「日本中の注目を集めるプロジェクトで、地元企業の成長や賃上げ、雇用の拡大にとっても大きな機会になると期待されている」と述べました。

そして「プロジェクトが地元経済の成長につながり、全国を元気にしていくことを期待している。政府としても、そうした思いで取り組みを支えていく」と述べました。

これに対し、魏CEOは第2工場も同じ菊陽町に建設する予定だと明らかにした上で、「日本政府の力強い支援に感謝する。専門職の採用により、雇用を提供するとともに地元の人材育成にも貢献し、熊本に好影響をもたらしたい。地元企業との強固な関係の構築に努力していく」と述べました。

岸田首相「投資の活性化へ政策を総動員したい」

岸田総理大臣は熊本市内で記者団に対し「30年間続いた縮み志向を脱却し、新たな成長型の経済への移行を目指す中で、熊本での取り組みが全国に波及し、投資の活性化につながることを期待している。そのために政策を総動員したい」と述べました。