米中 海洋安全保障を協議する作業部会を開催 約2年4か月ぶり

アメリカ軍は5日、去年11月の米中首脳会談での合意を受け、米中の軍の当局者が海洋安全保障について協議する作業部会がおよそ2年4か月ぶりに開かれたと発表しました。

アメリカのインド太平洋軍は5日、声明を出し、米中の軍の当局者が海洋安全保障について協議する「軍事海洋協議協定」に基づき、今月3日から2日間、ハワイで作業部会を開いたと発表しました。

それによりますと、今回の協議では、南シナ海や東シナ海でここ数年、米中の軍用機や艦艇が異常接近するケースが相次いでいることを踏まえ、空や海での作戦の安全性などについて意見が交わされたとしています。

また、アメリカ側は協議の中で「アメリカは国際法が許す場所であれば、インド太平洋のどこでも、安全かつプロフェッショナルに活動を続ける。中国軍との開かれた意思疎通は事故などを避けるために最も重要だ」と強調したとしています。

作業部会は、おととし8月、当時のペロシ下院議長が台湾を訪問したあと途絶えていた米中の国防対話のひとつで、去年11月、バイデン大統領と習近平国家主席が会談した際に再開させることで合意していました。

声明によりますと、作業部会が開催されたのは、2021年12月以来で、およそ2年4か月ぶりです。