イスラエル軍 高官2人解任発表も NGO側は調査委の設置求める

ガザ地区で食料支援にあたっていた国際的なNGOのスタッフ7人がイスラエル軍による攻撃で死亡したことを受け、イスラエル軍は高官2人を解任すると発表しましたが、NGO側は独立した調査委員会の設置を求め、このままでは失敗や謝罪が繰り返されることになると改めて批判しました。

ガザ地区で去年10月にイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まってから7日で半年となりますが、地元メディアは5日も広い範囲でイスラエル軍による激しい攻撃があり、多くの死傷者が出ていると伝えています。

地元の保健当局はこれまでの死者が3万3091人になったと発表しました。

犠牲者が増え続ける中、イスラエル軍は5日、国際的なNGO「ワールド・セントラル・キッチン」のスタッフ7人が死亡したのは深刻な過ちだったと認め軍の高官2人を解任すると発表しました。

これに対しNGO側は「イスラエル軍はガザ地区でのみずからの失態について信用できる調査は行えない」として独立した調査委員会の設置を求めるとともに、このままでは失敗や謝罪が繰り返されることになると改めて批判しました。

一方、今月1日にシリアにあるイランの大使館がイスラエルによるとみられる攻撃を受けたことについて、イランが支援するレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの最高指導者は「イランからの反応は避けられない。ダマスカスで敵が犯した愚かな行為は、勝利への扉を開くだろう」などと述べ、イスラエルをけん制しました。

イスラエル軍は5日、レバノン南部のヒズボラの拠点への攻撃を行ったなどとしていて、地域の緊張がいっそう高まっています。