ミャンマー民主派勢力 軍司令部と空軍基地を無人機攻撃と発表

ミャンマーの民主派勢力は、首都ネピドーで、無人機を使って軍の司令部と空軍基地を攻撃したと発表しました。これに対し、軍は無人機を撃墜して被害はなかったとしていますが、厳重な警戒態勢を敷く首都の複数の場所が同時に無人機による攻撃を受けたことに衝撃が広がっています。

ミャンマーの首都ネピドーで4日、無人機による攻撃があり、軍に対抗する民主派勢力が発足させたNUG=国民統一政府は、傘下のドローン部隊が軍の司令部と空軍基地を攻撃したと発表しました。

これに対し、軍は攻撃があったことを認めたうえで、13機の無人機が司令部のある地域と空港に飛来したものの、いずれも撃墜して被害はなかったと、国営放送を通じて明らかにしました。

今回の攻撃について、独立系の地元メディアは、兵士2人が死亡し15人がけがをしたほか、建物で火災が発生するなどの被害が出たと伝えています。

ミャンマー北部では、先月以降、軍と少数民族の武装勢力との間で戦闘が激化し、軍は数多くの拠点を占拠されるなど劣勢となっています。

こうした中、ネピドーでは先月27日に軍事パレードが行われましたが、開始時間がこれまでの朝から夕方に変更されるという異例の対応が取られ、軍が民主派勢力の攻撃を警戒したとする見方が出ていました。

今回、軍が厳重な警戒態勢を敷く首都の複数の場所が同時に民主派勢力の無人機による攻撃を受けたことに衝撃が広がっています。