小林製薬 紅麹 摂取の女性2人 ファンコニー症候群の疑い 富山

小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取していた富山県内の女性2人が、富山市内の病院を受診した結果、腎臓の機能が低下する「ファンコニー症候群」の疑いがあると診断されていたことが病院への取材でわかりました。

富山市にある富山市民病院によりますと、小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取したあと体調に不安を感じたり、尿が泡立つ症状が出たりしたなどとして、3月以降、富山県内に住む3人が診察に訪れたということです。

病院で血液検査や尿検査をした結果、このうち女性2人が、腎臓にある尿細管の機能が低下し、倦怠感や体のむくみを引き起こす「ファンコニー症候群」の疑いがあると診断されていたことがわかりました。

1人は現在も検査入院をしていて、もう1人も通院による治療を続けていますが、重篤な症状はないということです。

診断を行った腎臓内科部長の大田聡医師によりますと、2人はいずれも今回、回収の対象となっている「紅麹コレステヘルプ」を、およそ1年間継続して摂取したと話しているということで、ほかに持病がないことから、関連性が疑われるとしています。

そのうえで、こうしたケースの腎障害では早期に発見しないと、場合によって透析治療が必要になるおそれがあるとして、尿の泡立ちや体のむくみなどの症状がある場合や、症状がなくても、問題の健康食品を継続的に摂取し不安がある場合は、早めに医療機関を受診するよう呼びかけています。

富山市民病院の大田聡腎臓内科部長は「長期にわたって腎臓へのダメージが続くと、元に戻る可能性が低くなる。できるだけ早く摂取を中止し、早めに受診をしてほしい。治療のためにも詳しい原因の解明を期待しています」と話しています。