FRB パウエル議長 利下げ急ぐ必要はないという認識 改めて示す

アメリカのFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は、今後の利下げについて「経済の強さなどを踏まえれば私たちの政策決定をこれから発表される経済データにゆだねる時間がある」と述べて、利下げを急ぐ必要はないという認識を改めて示しました。

FRBのパウエル議長は3日、カリフォルニア州で開かれたイベントで講演しました。

この中でパウエル議長は「今の政策金利の水準はピークに達しており、年内いずれかの時点で利下げを始めるのが適切になるだろう」と述べました。

その上で「経済の強さとこれまでのインフレ鈍化の進展を踏まえれば、私たちの政策決定をこれから発表される経済データにゆだねる時間がある」と述べて、利下げを急ぐ必要はないという認識を改めて示しました。

また、アメリカではことし11月に大統領選挙を控える中、パウエル議長は金融政策の運営にあたってFRBが議会からかなりの程度、独立性を与えられていることに触れ「この独立性は短期の政治問題を考慮することなく政策を決定することを可能にしており、また、そのことが求められている」と述べ、政策判断は選挙の影響を受けることはないという考えを示しました。