高校サッカー部の練習試合中に落雷 2人重症 16人けが 宮崎

3日午後、宮崎市にあるグラウンドに雷が落ちてサッカーをしていた18人が病院に搬送され、このうち2人が重症、16人がけがをしました。当時は高校のサッカー部の練習試合が行われていたということで、警察などが詳しい状況を調べています。

宮崎市消防局によりますと、3日午後2時半すぎ、宮崎市古城町にある高校が所有するサッカーグラウンドで「雷が落ちてけが人が複数出ている」と通報がありました。

18人が病院に搬送され、このうち2人が重症、16人もけがをしました。

現場のグラウンドは、宮崎産業経営大学に隣接する同じ学校法人が運営する鵬翔高校のサッカーグラウンドで、高校によりますと当時、鵬翔高校と熊本県山鹿市の鹿本高校などのサッカー部の練習試合が行われていたということです。

気象庁によりますと、前線を伴った低気圧の影響で九州南部などでは大気の状態が非常に不安定になっていて、当時、宮崎市には発達した雨雲がかかり雷注意報が出されていました。

鵬翔高校は、NHKの取材に対し「当時は雨も弱くなっていて雷も鳴っていなかったことから中止の判断にはならなかった」などと話しています。

警察などが当時の状況を詳しく調べています。

飲食店で働く女性「バンと大きな音の雷 近くに落ちた」

近くの飲食店で働く女性は「午後2時から2時半の間に、一度、バンという大きな音の雷が近くに落ちた。今は現場に救急車や消防車、パトカーなどが10台くらい集まってきている」と話していました。

スポーツジムの従業員「雷の音は1回しか聞こえませんでした」

近くにあるスポーツジムの男性従業員は「午後2時40分ごろに、何か破裂したようなドーンという大きな音がしました。今は大雨が降っていますが、きょうは雨が降ったりやんだりで、雷の音は1回しか聞こえませんでした」と話していました。

病院に勤める男性「聞いたことのないような大きな音」

現場近くの病院に勤める男性は「当時は部屋の中で仕事をしていたがこれまでに聞いたことのないような大きな音がしました。すぐ近くに落ちたのならば怖いです」と話していました。

気象庁「大気の非常に不安定な状態が続く見込み」

気象庁によりますと、前線を伴った低気圧の影響で九州南部などでは大気の状態が非常に不安定になっていて、午後2時半すぎには宮崎市に発達した雨雲がかかっていました。

落雷や竜巻などの激しい突風のおそれがあるとして、雷注意報が出されていて、宮崎県や鹿児島県では落雷も観測されていました。

気象庁は4日にかけて大気の非常に不安定な状態が続く見込みだとして発達した積乱雲が近づく兆しがある場合には頑丈な建物の中に避難するなど安全を確保するよう呼びかけています。