岸田首相 自民党執行部と会談 関係議員の処分協議 調整続ける

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、岸田総理大臣は麻生副総裁や茂木幹事長ら党執行部のメンバーと会談し、関係議員の処分について協議しました。処分の案が示されたものの結論は出ず、4日の正式決定に向けて詰めの調整を続けることになりました。

今回の問題で岸田総理大臣は2日午後、国会内で麻生副総裁、茂木幹事長、森山総務会長と会談し、党紀委員会で審査する安倍派と二階派の39人の議員らの処分の内容について協議しました。

また、このあと岸田総理大臣は、渡海政務調査会長、関口参議院議員会長らとも会談し意見を交わしました。

これまでのところ執行部は、安倍派でキックバックの扱いを協議した4人のうち、派閥の座長を務めた塩谷元文部科学大臣と、参議院側を代表する立場だった世耕前参議院幹事長を「離党の勧告」とする方向で調整しています。

また、協議に参加していた下村元政務調査会長、西村前経済産業大臣も「党員資格の停止」など重い処分とすることを検討しています。

2日の一連の会談はおよそ1時間半に及び、出席者によりますと具体的な処分の案が示されたものの、出席者からは「安倍派と二階派の扱いが同じでよいのか」とか「役職や金額が同じ程度であれば処分に差を付けるべきでない」などの意見が出され、結論は出なかったということです。

執行部は4日の党紀委員会での正式決定に向けて詰めの調整を続けることにしています。

岸田首相「手続きを経て厳しく判断していきたい」

岸田総理大臣は2日夜、総理大臣官邸で記者団から関係議員の処分の方針が決まったか問われ「党として関係者の政治責任を判断するため、きのう、茂木幹事長から党紀委員会の開催の要請を行った。当然ながら党紀委員会を経て判断することになるので、現時点で具体的な内容を申し上げることはできず、決まっているものではない。いずれにせよ手続きを経て厳しく判断していきたい」と述べました。