名古屋芸術大学 “学長からセクハラ”女子学生が会見

愛知県北名古屋市にある名古屋芸術大学の学長からセクハラ行為を受けたとしてこの大学の女子学生が会見を開き、大学による調査委員会が公表した「処分するべきハラスメントが行われたとは認定できない」とする見解を批判しました。

2日、愛知県庁で会見をしたのは、名古屋芸術大学に在籍する3人の女子学生や学生の代理人を務める弁護士などです。学生などによりますと、去年8月、当時、非常勤講師で今月、学長に就任した來住尚彦氏がミュージカルの稽古場に訪れて6人の女子学生の背中や頭をなでたり、10センチほどの距離まで顔を近づけた上で「君はビジュアルがいいね」と発言したりするなどのセクハラ行為を行ったとしています。

会見で学生の1人は「次期学長ということや芸能界とのつながりを強調された。その場ではむかったら自分が所属するコースの予算が削られるのではないかなどと考えると何も言えなかった」などと話しました。

その上で先月、大学のホームページで公表された「処分するべきハラスメントが行われたとは認定できない」とする調査委員会の見解を批判し、セクハラ行為があったことを認めてほしいと訴えました。

学生の代理人を務める田巻紘子弁護士によりますと、被害を訴えた学生は調査委員会の聞き取りに協力したものの、結果の説明を受けていないということで「複数の学生が目撃していることなどから、セクハラに該当するかは争いようのないことだと思う。大学には該当しないとした理由などを明らかにするよう求めるとともに再調査の申し入れも検討したい」と話していました。

これに対し、名古屋芸術大学は今後、被害を訴えている学生に調査結果を説明するとしています。また、來住学長は「不快に感じられることを生じさせてしまった」として謝罪する意向を示しているということです。