ロシア ことしに入り 極超音速含む6種類のミサイルで攻撃か

ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナの首都キーウの当局は、ことしに入りロシア軍が極超音速ミサイルを含む6種類のミサイルで攻撃を仕掛けていると発表し、防空能力の強化に向けて国際社会に支援を訴えています。

キーウの当局者は1日、SNSを通じて、ロシア軍がことしに入り3か月間でキーウに対して180以上のミサイルや無人機で攻撃を仕掛けてきたと明らかにしました。

この中で音速の9倍にあたるマッハ9の速度で飛行するとされる海上発射型の極超音速ミサイルの「ツィルコン」5発など、6種類のミサイルで攻撃されたとした上で「防空システムが強化されればより多くの人命が救われる」として、国際社会に支援を訴えています。

一方、ロシア国防省は1日、ロシア軍がウクライナ東部ドネツク州のアウディーイウカ方面で攻撃を続け、優位な陣地を獲得していると発表しました。

アメリカのシンクタンク「戦争研究所」は3月31日、ロシア軍がアウディーイウカ近郊への攻撃を優先しているとの見方を示したうえで、ことし春から夏にかけてドネツク州西部に攻撃を集中させる可能性があると分析しています。

一方で「ロシア軍は人員が限られていることなどから、大規模な攻撃は1度に1つの方面でしか行えない可能性が高い」として、同時に複数の方面への攻撃は難しいとの見方も示しています。