「紅麹」摂取後入院の男性 “恐怖感 摂取した人しか分からず”

「小林製薬」の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取したあと、尿管に炎症が起きていると診断されて入院し手術をしたという男性がNHKの取材に応じ「被害の報告が増えていく恐怖感は摂取した人にしか分からない。原因がわからず怖い」と話し、一刻も早い原因の究明を訴えています。

都内に住む40代の男性は、去年8月、健康診断でコレステロールの値などが基準を上回ったことを受けて小林製薬の「紅麹コレステヘルプ」の摂取を始めたということです。

製品は相談した薬局の薬剤師から勧められたということで「麹が入っているなら健康にもいいと思った」と話しています。

購入したのは60粒入りの製品2袋で、会社が摂取の目安量としている1日3粒ずつを摂取していたところ、2週間ほどたったころから、尿が濃い茶色になったということです。

その後も摂取を続けたところ
▽ぼうこう付近の下腹部に刺すような痛みを感じ
▽尿を出そうと思っても出にくくなったということですが
当時はこの製品が原因とは思わず、購入した分をすべて摂取したということです。

男性は腎臓に持病があり、9月に病院で持病の検査を受けた際、尿管に炎症が起きていると医師から診断されたため、10月に手術を受けておよそ1週間入院した結果、症状が回復したということです。

医師からは炎症の原因は分からないものの、持病とは関連のない症状だと説明されたということです。

今回の問題を受けて、男性は今月26日に小林製薬に連絡して入院したことなどを伝えましたが、製品の袋は捨ててしまっていて、会社からは製造番号が分からないと対応できないなどと回答されたということです。

しかし28日になって再び会社から電話があり「入院をしたということなので改めて詳細を確認したい」として、症状などを聞かれたということです。

男性は「飲んでいた紅麹の健康食品が原因になるとは思っていなかった。自分にも重い症状が出ていたのでぞっとする。被害の報告が増えていく恐怖感は摂取した人にしか分からないので、会社にはその気持ちを分かってほしい」と話しています。

そのうえで「症状が出てからこの半年間、原因が分からず不安だし怖かった。原因はなんなのか。うやむやになるのは嫌だ」と話し、一刻も早い原因の究明を訴えていました。