シリアのアサド政権 “イスラエル空爆で多数死傷” 戦闘拡大か

シリアのアサド政権は北部アレッポでイスラエル軍の空爆があり、多数の死傷者が出たとする声明を発表しました。イスラエル軍は関与について明らかにしていませんが、死者の数は50人以上にのぼっているという情報もあり、戦闘の拡大が懸念されます。

シリア国防省は29日、「イスラエルがアレッポ郊外の複数の場所を空爆し、民間人と兵士が多数死傷した」とする声明を発表しました。

シリアの情報を集めているシリア人権監視団によりますと、空爆されたのはハマスと連帯する隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの武器庫だとしていて、死者はいずれも兵士や民兵で、シリア軍の兵士38人やヒズボラの戦闘員7人など、死者はあわせて52人にのぼっているということです。

シリア人権監視団は「シリア領内でイスラエルが行った一度の攻撃による政権軍の死者数としては過去最多だ」としています。

一方、イスラエル軍はNHKの取材に対して、「ノーコメント」として、関与の有無について言及を避けました。

イスラエルの北部ではイスラエル軍とヒズボラの衝突が続いていて、戦闘の拡大が懸念されます。