上川外相 UNRWA事務局長と会談 資金拠出の再開へ調整急ぐ

一部の職員がイスラエル攻撃に関与した疑惑が出ているUNRWA=国連パレスチナ難民救済事業機関への対応をめぐり、上川外務大臣は28日のラザリーニ事務局長との会談を踏まえ、停止している資金拠出の再開に向けた調整を急ぐ考えを示しました。

UNRWAをめぐっては、一部の職員が去年10月のイスラム組織ハマスによるイスラエル攻撃に関与した疑惑が出ていて、日本政府はことし1月から資金拠出を停止しています。

上川外務大臣は28日夜にラザリーニ事務局長と外務省で会談し、再発防止に向けたガバナンスの強化策などの説明を受けました。

これについて、上川大臣は29日の記者会見で、「日本の支援がいかなるテロ活動にも使われないことを確保するため、実効的な措置がとられることが重要だ」と強調しました。

その上で、「拠出再開のために必要な取り組みを確実なものとするため、最終的な調整を行う。一層のスピード感を持って検討を進める」と述べ、拠出再開に向けた調整を急ぐ考えを示しました。

一方、自民党もけさの会合でラザリーニ事務局長から説明を聞きました。

出席者から拠出再開に慎重な意見も出されましたが、活動の透明性が確保されることなどを条件に再開を認めるとする提言をまとめました。