サイバー攻撃受けた事業団 “情報流出の可能性 否定できず”

ことし1月、埼玉県健康づくり事業団で、健康診断のエックス線画像など94万人分の個人情報を保存するシステムが「ランサムウエア」によるサイバー攻撃を受けた問題で、事業団はデータの漏えいは確認できなかったものの、情報が流出した可能性は否定できないとする調査結果を公表しました。

公益財団法人の埼玉県健康づくり事業団は、ことし1月、ファイルなどを勝手に暗号化し、身代金の要求に使われる悪質なプログラム「ランサムウエア」によるサイバー攻撃を受けたため、警察や専門の調査会社などとともに侵入経路や被害の有無について調査を行ってきました。

サイバー攻撃を受けたシステムには、健康診断を受診したおよそ94万人分の胸や腹部などのエックス線画像や超音波画像と、氏名や生年月日などの個人情報が保存されていました。

事業団によりますと、調査の結果、データが盗まれたり漏えいしたりした痕跡は確認できなかったものの、複数のサーバーが攻撃を受けたことなどから、情報が流出した可能性は否定できないということです。

事業団は「不正アクセス攻撃を厳粛に受け止め、再発防止に向けたセキュリティー対策の強化に取り組んでいく」としています。