戦闘激化し避難民増加のミャンマーへ タイから初の支援物資

ミャンマーで軍と民主派勢力などとの戦闘が激化し、国内での避難民が増加するなか、25日、隣国のタイから国境を越えて支援物資が初めて運び込まれました。

25日、タイ西部のミャンマーと国境を接する町、メーソートでは、支援物資を乗せたトラックがミャンマーに向けて出発しました。

トラックには2万人分の食料や医薬品が積まれていて、タイ、ミャンマーの双方の赤十字を通じて届けられることになっています。

ミャンマーでは民主派勢力や少数民族の武装勢力が軍に対する攻勢を強め、軍との間で戦闘が激化していて、OCHA=国連人道問題調整事務所は国内での避難民が280万人以上にのぼるとしています。

今回の支援は隣国のタイが主導して交渉を進め、「人道回廊」を設置することでミャンマー軍と合意していました。

ただ、ミャンマー軍と敵対する勢力の支配下にいる避難民には支援物資が行き渡らないのではないかという懸念が出ています。

タイ外務省高官のシハサック氏は「多くの関係者が要請してきた、初の国境を越えた支援で、苦しんでいるすべての国民に分け隔てなく物資を届ける必要がある。今回の支援が成功したら、さらなる支援も検討したい」と話していました。