石川 輪島の幼稚園 市外に避難の園児たちも出席し卒園式

能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市にある幼稚園で、市外に避難している園児たちも出席して卒園式が行われました。園児の中には避難先に近い小学校に進む子もいて、別れを惜しんでいました。

卒園式が行われたのは輪島市河井町にある「海の星幼稚園」です。

ことし卒園する園児は14人で、このうち7人が地震のあと市外に避難していました。

25日の卒園式には避難先から集まるなどして13人が出席しました。

会場のホールは一時、支援物資の保管場所として使われていて、職員たちが片づけをして準備を進めてきました。

園児たちが1人ずつ保育証書を受け取ったあと、前江田恒子園長が「久しぶりにそろった皆さんに会えてうれしいです。小学校では自分の好きなこと、やってみたいことを見つけて挑戦してください」と呼びかけました。

園によりますと、避難している7人の園児はそのまま避難先に近い市外や県外の小学校に進学するということです。

避難先の金沢市の小学校に進学する園児の母親は「兄弟が金沢市の小学校にすでに通っているので同じ学校に入れることにしました。できることなら早く輪島に戻りたいです」と話していました。

加賀市に避難していて4月からは野々市市の小学校に進学する園児の母親は「過ごした幼稚園で卒園式ができて感謝しかありません。友達がいないところで小学校生活を始めるので親の私も不安ですが、子どもに不安が伝わらないようにしたいと思います」と話していました。