台湾 馬前総統 4月に中国訪問へ 中国側の待遇に注目

台湾の馬英九前総統が来月中国を訪問する予定で、5月に民進党の頼清徳総統が就任するのを前に、国民党の馬前総統を中国側がどのような待遇で迎えるか注目されます。

馬前総統の事務所によりますと来月1日から11日までの日程で馬前総統が中国の広東省と陝西省、それに首都の北京を訪れるということです。

このうち陝西省では、中華民族の始祖とされる黄帝の陵墓で毎年4月に行われている行事に参列するということで、「台湾と大陸はどちらも中国だ」という馬前総統の考えが訪問先選びにも反映されています。

馬前総統は去年春に台湾の総統経験者として初めて中国を訪問し、共産党の指導部の1人である上海市の書記や、中国政府で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室のトップで閣僚級の高官と会談しています。

今回は訪問先に政治色の濃い北京も含まれ、事務所は馬前総統が中国の高官と会う可能性を否定していません。

馬前総統側が訪中の予定を発表した直後、中国政府は国営の新華社通信を通じて「馬英九さんの来訪を歓迎する」と、「前総統」の肩書を使うのを避けながら歓迎の意を表しました。

5月に民進党の頼清徳総統が就任するのを前に、国民党の馬前総統を中国側がどのような待遇で迎えるか注目されます。