円相場 一時1ドル=151円台後半まで値下がり

22日の東京外国為替市場、円相場は一時、1ドル=151円台後半まで値下がりしました。

日銀がマイナス金利を解除したあとも緩和的な金融環境を続ける姿勢を示すなか、21日にアメリカで発表された住宅販売などの経済指標の結果が市場予想を上回り、アメリカ経済は堅調だという受け止めが広がりました。

このため、円を売ってドルを買う動きが出て一時、1ドル=151円80銭台まで円安が進みました。

ただ、午後に入ってからはアメリカの長期金利が低下傾向になったことで、日米の金利差の縮小も意識され、円を買い戻す動きも出ました。

午後5時時点の円相場は、21日と比べて17銭、円安ドル高の1ドル=151円39銭から41銭でした。

ユーロに対しては21日と比べて1円39銭、円高ユーロ安の1ユーロ=163円87銭から91銭でした。ユーロはドルに対して1ユーロ=1.0824から25ドルでした。

市場関係者は「鈴木財務大臣が『高い緊張感を持って市場の動向を見ている』と発言したこともあり、政府・日銀による市場介入への警戒感も出ている」と話しています。

鈴木財務相「高い緊張感を持って市場の動向見ている」

鈴木財務大臣は、日銀がマイナス金利の解除など金融政策を転換したあとも外国為替市場で円安が進んでいることについて、22日の閣議のあとの記者会見で「為替相場は基本的に市場で決定されるわけで、市場関係者が経済的な動きを、さまざまな分析をした上で参加している。今回の決定がどう影響しているのかはコメントを控える。政府としては高い緊張感を持って市場の動向を見ている」と述べました。

また、市場介入の可能性を問われたのに対して「市場介入は財務大臣として最もコメントできないことの1つであり、差し控える」と述べました。