バスケ女子 パリ五輪 予選リーグはアメリカと同じグループに

バスケットボールのパリオリンピックの組み合わせ抽せんが行われ、東京大会銀メダルの女子の日本代表は予選リーグで世界ランキング1位のアメリカなどと同じグループに入りました。また、48年ぶりに自力でオリンピックに出場する男子の日本代表は予選リーグで世界3位のドイツや開催国フランスなどと、対戦することが決まりました。

パリオリンピックのバスケットボールには男女それぞれ12チームが出場し、予選リーグは4チームずつが3つのグループに分かれて総当たりで対戦します。

予選リーグの組み合わせを決める抽せんは19日、スイスで行われ、アメリカ代表としてオリンピックで3回金メダルを獲得したNBAの元スター選手、カーメロ・アンソニーさんなどがくじを引きました。

抽せんの結果、東京大会銀メダルで世界9位の日本女子は、オリンピックで7連覇中と圧倒的な強さを見せる世界1位のアメリカと世界6位のベルギー、そしてオリンピック初出場のドイツと同じグループCに入りました。

一方、48年ぶりに自力でオリンピック出場を決めた世界26位の日本男子はグループBに入り、世界3位で去年のワールドカップで初優勝したドイツと、開催国で世界9位のフランス、そして、ことし7月に行われる世界最終予選で決まるチームと対戦します。

グループBの残る1チームにはラトビア、ブラジル、モンテネグロ、ジョージア、フィリピン、カメルーンによる最終予選を勝ち抜いたチームが入ります。

パリオリンピック予選リーグでは男女ともに各グループで2位までに入ったチームと、3位のうち成績が上位の2チームが準々決勝に進出します。

日本代表はパリ大会で女子が金メダル獲得、男子はベスト8進出をそれぞれ目標に掲げています。

女子は五輪7連覇中のアメリカ・ベルギー・ドイツと対戦

東京オリンピックで銀メダルを獲得したバスケットボールの女子日本代表は、オリンピック7連覇中のアメリカや、東京大会の準々決勝で対戦したベルギー、そして、去年の世界最終予選で世界8位のブラジルなど格上のチームを破って初のオリンピック出場を決めたドイツと対戦します。

日本代表の恩塚亨ヘッドコーチは「いちばんに出てくるのは楽しみだという感想だ。対戦国が強ければ強いほど私たちもいい準備をして成長した状態でオリンピックを迎えられると思っている。最高の準備をしていきたいと胸が高まる感じだ」と受け止めを話しました。

対戦する3か国の印象については「初戦のアメリカは個人の力が非常に高く雪崩のように攻めてくる印象だ。第2戦であたるドイツはカナダ人のヘッドコーチになってアメリカのようなシステムで戦ってくる中でスコアラーもいて、そこのかみ合わせをどう壊すかがポイントだと思う。ベルギーは洗練されていてチームとしての活動期間も長いのでいろいろな仕掛けに対する答えを持っている」と分析しました。

そのうえで「プレッシャーはあるが日本の女子バスケットボール界を代表して戦う誇りを持って臨みたいし、それをコートで示せるようにしたい。こうやったら勝てるという確かなものを持って大会に臨み、金メダルをつかみとって帰ってきたい」と目標を口にしました。

男子は強豪のドイツやフランスと対戦

48年ぶりに自力でのオリンピック出場を決めたバスケットボールの男子日本代表は、ヨーロッパの強豪で世界ランキング3位のドイツや、世界9位のフランスと対戦するグループに入りました。

初戦に対戦するドイツは、ポイントガードのデニス・シュルーダー選手など複数のNBAプレーヤーを擁し、去年のワールドカップでは優勝を果たしたヨーロッパの強豪で、ワールドカップで対戦した日本は18点差で敗れています。

日本代表のトム・ホーバスヘッドコーチは「ドイツはチームとして本当にいいチームで、日本と似ている。ワールドカップでは前半20点ほど差をつけられたが、日本のバスケではなかった。後半はちゃんとできたので選手たちも自信がある」と分析していました。

また、開催国フランスは東京大会では銀メダルを獲得していて、NBAの去年のドラフト1位で身長2メートル24センチのビクター・ウェンバンヤマ選手や、身長2メートル16センチのルディ・ゴベア選手など、世界でも屈指の高さを誇ります。

フランスについてホーバスヘッドコーチは「去年のワールドカップでは調子がよくなかったが、今回は開催国でもっと力がある。東京オリンピックでは銀メダルを獲得しているし、去年の経験があるから絶対に変えてくると思うし、その気持ちも強いと思う」と警戒していました。

さらに、最終予選で決まる残る1チームには、世界6位のラトビアを筆頭に、ブラジルやモンテネグロなど、世界ランキングで日本より上位のチームがそろいます。ホーバスヘッドコーチは「これから集中してスカウティングもできる。目標はベスト8で決勝トーナメントが行われるパリで試合がしたい。ランキングはあまり考えないで、相手の調子や強みや弱みに対してどうマッチアップするかを考えている」と話していました。