雪の中で約2か月熟成させた日本酒原酒 掘り出し 北海道 美瑛町

冬の間に雪の中でおよそ2か月熟成させた日本酒の原酒を掘り出す作業が、北海道の美瑛町で行われました。

旭川市の酒造会社、高砂酒造は、毎年、美瑛町の郊外に設置した雪に埋めたタンクの中でしぼりたての日本酒の原酒をおよそ2か月熟成させています。

18日は、ことし1月5日に雪の中に埋めた5000リットルの純米と純米吟醸の原酒が入ったタンク2つを社員6人で掘り出しました。

タンクはいずれも高さがおよそ3メートルあり、半分ほど掘り出したあと、杜氏(とうじ)がふたを開けて早速味見していました。

酒造会社によりますと、タンクが雪に覆われることで温度がマイナス2度から0度に保たれることから、安定して熟成が進み、まろやかな味に仕上がるということです。

杜氏の森本良久さんは「雪が多くて作業は大変ですが、無事にできあがり、ほっとしています。辛口ですっきりとした中にもまろやかさがある仕上がりになっているので、多くの人に味わってほしい」と話していました。

雪の中で熟成させた日本酒は来月以降、全国各地に出荷される予定です。