東京 江東区長選めぐる初公判 木村弥生前区長が起訴内容認める

去年4月に行われた東京の江東区長選挙をめぐり、公職選挙法違反の買収などの罪に問われている木村弥生前区長の初公判が開かれ、木村前区長は起訴された内容を認め「政治不信や混乱を招いてしまったことを深く反省している」と謝罪しました。

前の江東区長の木村弥生被告(58)は去年4月の江東区長選挙をめぐり、元区議会議員に選挙運動の報酬として100万円を提供したり、柿沢未途元衆議院議員と共謀してインターネットに自身への投票を呼びかける有料広告を掲載させたりしたとして、公職選挙法違反の罪に問われています。

18日に東京地方裁判所で開かれた初公判で、木村前区長は起訴された内容を認めました。

検察は冒頭陳述で買収の経緯について「元区議が表だって前区長を支援しにくかった柿沢元議員に代わって区長選挙に傾注した結果、自身の区議会議員選挙で落選したと考え、報酬として現金を渡すことを考えた」と述べました。

前区長は被告人質問で、元区議に提供した100万円について「もともと柿沢元議員から活動資金として渡された金で自宅で保管していたが、『柿沢ファミリー』である元区議をねぎらいたい気持ちから渡した」と説明し、有料広告の掲載については「選挙に精通している柿沢元議員が勧めることなので違法だとは夢にも思わなかった」などと述べました。

そして今後選挙に出ることはないとしたうえで「政治不信や混乱を招いてしまったことを深く反省しています。1票を投じてくださった皆様に心からおわびを申し上げます」と述べました。

この事件では今月14日、柿沢元議員に懲役2年、執行猶予5年の判決が言い渡されています。