マクドナルド システム障害で営業取りやめの一部店舗で再開

大手ハンバーガーチェーンの日本マクドナルドでは15日午後システム障害が発生し、全国の多くの店舗で営業を取りやめるなどの影響が出ました。復旧作業を進めた結果、15日夜、一部の店舗で営業を再開したということで、会社は準備が整った店舗から順次、営業を再開させることにしています。

日本マクドナルドによりますと、15日午後、システム障害が発生したため全国の多くの店舗でレジの端末が使えなくなりました。

このため、一部の店舗では、レジの端末を使わずに口頭で注文を受け付けたほか、営業を取りやめる店舗も相次ぎました。

その後、会社が復旧作業を進めた結果、15日夜、一部の店舗で営業を再開したということです。

会社は準備が整った店舗から順次、営業を再開させることにしています。

会社は今回のシステム障害の原因はほぼ特定できたとしていて、サイバー攻撃によるものではないとしています。

東京 JR原宿駅近くの店舗では

東京 渋谷区にあるJR原宿駅近くのマクドナルドの店舗では、レジの端末が使えず、店員が客の注文を紙に書き留めて、対応していました。

クレジットカードやスマホ決済なども利用できなくなっていて、注文を待つ客が店の外まで長い列を作っていました。

この店舗では、システム障害の影響が続けば、通常は午後10時の閉店時間を早め、午後8時に営業を取りやめる予定だということです。

店を利用した40代の女性は「手書きの注文だったのでかなり時間がかかり不便さを感じました。店員も大変そうでちゅう房は人手が足りない様子でした」と話していました。

また、同じく店を利用した10代の女性は「電卓や手書きでも注文は意外とスムーズでした。きょうは、たまたま現金を多く持っていましたが、ふだん使っているキャッシュレスのサービスが使えず少し困りました」と話していました。

システム障害 日本以外の国や地域でも

マクドナルドのシステム障害は日本以外の国や地域でも発生しました。

各国の主要メディアはオーストラリアや韓国、ニュージーランドなどでもシステム障害が起きたと日本時間の15日午後、伝えました。

また、各国の店舗などにNHKが取材を行ったところ、タイや韓国、それに香港など一部の国や地域ではシステム障害が発生したものの、徐々に復旧しつつあるとしています。

ソウル市内の店舗「システム回復中 ふだんどおり注文できる」

韓国の通信社・ニュース1は「韓国国内のマクドナルドの全店舗でシステム障害が発生し、店内の専用端末などでの注文ができなくなっている」と伝えました。

また、インターネットで受け付ける注文や宅配もできない状態で、マクドナルドの専用サイトには「サーバー点検のためサイトの利用を一時中断する」と表示されています。

ただ、午後5時半にNHKがソウル市内の店舗に取材したところ、店のスタッフは「システムは回復しているところだ。ふだんどおりの注文はできる状況だ」と話していました。

オーストラリア 一部で店舗閉鎖

オーストラリアの複数のメディアによりますと、オーストラリア全域のマクドナルドでは、日本時間の午後2時すぎから注文を受け付けるシステムが動かず、一部で店舗を閉鎖しているということです。

このうち、シドニーにある店舗では、午後2時半ごろから一時的に店を閉めているということで、店のドアには「システム故障」を知らせる貼り紙がはられています。

店によりますと、客はオンラインなどでは注文ができる一方、店側はその注文を確認することができない状態だということです。

このため、注文された品物を用意できず、店員が受け取りに来た人に、システムトラブルの状況とともに後日、返金することを説明していました。

注文した品物を取りにきた男性は「ハンバーガーが食べたかったのですが、システムが故障していると聞きました。金曜日に、ついていません」と話していました。

タイ 1時間ほどシステム障害 “徐々に復旧”

タイのマクドナルドによりますと、タイ国内の店舗でも1時間ほどシステム障害が発生したということです。

このうち首都バンコクにある店では昼どきにあたる日本時間の午後2時半から4時までの間、システム障害でレジが使えなくなりました。

その間、店員が注文を手書きで受け付けるなどして営業を続けたということです。

また、クレジットカードなどは使えず、支払いは現金のみで対応したということですが、店によりますと大きな混乱はなかったということです。

タイのマクドナルドによりますと、タイ国内のシステム障害は、日本時間の15日午後5時現在、徐々に復旧しているということです。

フランス パリ 開店時間から営業できない店舗も

フランスの首都パリでも、午前中から営業を行っていない店舗が見られました店の入り口には、「技術的な問題により、予定していた開店時間に営業を始めることができません。ご迷惑をおかけして、申し訳ございません」と書かれたはり紙がありました。

店員の男性は「何が起きているのか、こちらもよくわかりませんがシステム障害のようです。レジなどはすべて動かず、営業再開の見通しは立っていません」と話し、店内で対応に追われていました。

朝食のために訪れたという50代の女性は「毎朝、来ていますが、こんなことは初めてです。ストライキかと思いました」と話していました。

60代の女性は「飲み物を飲みに来たのに残念です」と話していました。

20代の女子大学生は「授業があったので、店が閉まっていることは知りませんでした」と話していました。

フランスのマクドナルドの広報担当者は、NHKの取材に対し「技術的な問題を確認したが、現在問題は解決している。お客様にご不便とご迷惑をおかけしたことをおわびしたい。今回の問題はサイバー攻撃とは関係ないということを強調しておきたい」とコメントしています。

香港 障害発生も2時間後に復旧

香港中心部にあるマクドナルドの店舗では、日本時間の15日午後3時ごろからシステムに障害が発生したということです。

ただ、2時間後にはシステムが復旧したということで、店の入り口には「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。システムは徐々に回復しております」などと書かれたはり紙がはられていました。

中国 不具合発生も全面的に復旧

中国にあるマクドナルドの一部の店舗では、15日午後、注文を受け付けるシステムに不具合が発生したということです。

中国本土のマクドナルドの公式SNSには、日本時間の午後5時すぎ、システムが全面的に復旧したと投稿されています。