【地震速報】福島県川俣町 楢葉町で震度5弱 津波の心配なし

15日午前0時14分ごろ地震がありました。
この地震による津波の心配はありません。
震源地は福島県沖で震源の深さは50キロ、地震の規模を示すマグニチュードは5.8と推定されます。
各市町村の震度は以下のとおりです。
▽震度5弱が、福島県川俣町、福島県楢葉町。
▽震度4が、仙台市青葉区、宮城県白石市、宮城県名取市、宮城県角田市、宮城県岩沼市、宮城県蔵王町、宮城県大河原町、宮城県村田町、宮城県川崎町、宮城県丸森町、宮城県亘理町、宮城県山元町、福島市、福島県郡山市、福島県いわき市、福島県白河市、福島県須賀川市、福島県相馬市、福島県二本松市、福島県田村市、福島県南相馬市、福島県伊達市、福島県本宮市、福島県桑折町、福島県国見町、福島県大玉村、福島県鏡石町、福島県天栄村、福島県西郷村、福島県泉崎村、福島県中島村、福島県矢吹町、福島県棚倉町、福島県矢祭町、福島県石川町、福島県玉川村、福島県浅川町、福島県古殿町、福島県三春町、福島県小野町、福島県広野町、福島県富岡町、福島県川内村、福島県大熊町、福島県双葉町、福島県浪江町、福島県葛尾村、福島県新地町、福島県飯舘村、茨城県北茨城市、栃木県大田原市、栃木県那須町、栃木県那珂川町。

福島県で長周期地震動「階級1」観測

この地震で、福島県では長くゆっくりとした揺れ、「長周期地震動」の「階級1」を観測しました。

4つの階級のうち最も小さい「階級1」の揺れを観測したのは福島県浪江町でした。

長周期地震動は規模の大きな地震で発生する周期が2秒を超えるような大きくゆっくりとした揺れで、特に高層ビルなどで影響が出ます。

気象庁は、階級1の揺れは、「やや大きな揺れ」で、高い建物の室内にいるほとんどの人が感じ、ブラインドなどのつり下げたものが大きく揺れるとしています。

専門家「13年前の東日本大震災の余震か」

今回の地震について、政府の地震調査委員会の委員長で東京大学の平田直 名誉教授は、「13年前の東日本大震災をもたらした東北沖の巨大地震の余震域で起きていることから余震とみられる。2023年も余震域ではマグニチュード6クラスの地震が発生していて、今回のような地震が起きても不思議ではない。地震活動が活発な状況が続いているので、今後も強い揺れに注意をしてほしい」と話しています。

福島県で震度5弱以上の揺れ 2022年以来

気象庁によりますと、福島県で震度5弱以上の揺れを観測したのは、2022年10月21日の福島県沖を震源とするマグニチュード5.0の地震以来です。

このときは、福島県の楢葉町で震度5弱を観測したほか、震度4を広野町と富岡町川内村大熊町それに双葉町で観測しました。

また、震度3から1の揺れを東北や関東の広い範囲と新潟県で観測しました。

警察と消防 現時点で被害の情報なし

震度5弱の揺れを観測した福島県の中通りと浜通りの各地の消防本部によりますと、午前0時半の時点で被害の情報は入っていないということです。

また、福島県警察本部にも被害に関する情報は入っていないということですが、引き続き、被害が起きていないか情報収集を進めているということです。

東京電力 処理水の放出を停止 地震の影響で停止は初めて

東京電力は、今回の地震を受けて、福島第一原子力発電所で2月28日から行っていた処理水の海への放出を、事前の計画に基づき、停止したと発表しました。

処理水の放出は、福島第一原発と福島第二原発が立地する自治体で、震度5弱以上の揺れを観測した場合に停止する計画になっていて、15日午前0時すぎの地震では、福島第二原発が立地する楢葉町で震度5弱の揺れを観測していました。

このため、午前0時33分に手動で放出を停止したということです。

東京電力によりますと、今のところ放出に関連する設備に異常は見つかっていないということですが、放出の再開についてはあらためてパトロールなどを行い状況を確認した上で判断するということです。

福島第一原発では先月28日から今月17日までの予定で4回目となる処理水の放出が行われていました。

放出期間中に緊急で停止したのは初めてです。

原子力規制庁 原発 新たな異常は確認されず

原子力規制庁によりますと、福島県にある福島第一原発と福島第二原発、宮城県にある女川原発、それに、茨城県にある東海第二原発では、先ほどの地震による新たな異常は確認されていないということです。

いずれも原発周辺の放射線量を測定するモニタリングポストの値にも変化はないということです。

常磐自動車道 通行止めは解除

東日本高速道路によりますと常磐自動車道は地震の影響で、福島県いわき市のいわき四倉インターチェンジと富岡町の常磐富岡インターチェンジの間の上下線で午前0時14分から通行止めとなっていましたが、午前2時40分に解除されました。

政府 情報連絡室を設置

今回の地震を受けて、政府は午前0時16分に、総理大臣官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置し、被害の確認などにあたっています。

福島市 大きな横揺れ数十秒にわたり続く

震度4の揺れを観測した福島市では、小刻みな揺れが数秒続いたあと、大きな横揺れが数十秒にわたって続きました。

福島県川俣町「横揺れ10秒ほど続く」

震度5弱の揺れを観測した福島県川俣町の役場で当直を担当していた75歳の男性は、「休憩室で仮眠をとっていたところ、携帯電話で緊急地震速報が鳴って目が覚めた。横揺れが10秒ぐらい続いたが突然の揺れで驚いた」と話していました。

川俣町の役場では出勤してきた職員が情報収集を進めていました。

町内の避難所を使用する場合に備えて、異常がないか現地で確認していて結果をホワイトボードにまとめていました。

町によりますと、午前1時半までに被害の情報は入っていないということです。

また、役場近くの住宅や道路では信号や街路灯も点灯していました。

川俣町の藤原一二町長は、「自宅の2階で寝ていたところ短い強い横揺れを感じて目が覚めた。自宅の食器などに被害はなく町内でも被害の報告は入っていないのでひとまず良かった」と話していました。

福島県楢葉町「突然大きな揺れ」

震度5弱の揺れを観測した福島県楢葉町役場の職員は取材に対し「突然大きな揺れに襲われた」と話していました。

午前0時半の時点で被害の情報は入っていないということですが、被害がないか情報収集を続けているということです。