能登半島地震の液状化 原因や実態把握へ 新潟 西区で地盤調査

能登半島地震で起きた液状化の原因や実態を把握しようと、被害が相次いだ新潟市西区で住宅地の地盤を調べる調査が始まりました。

調査は新潟大学災害・復興科学研究所の卜部厚志 所長が行っていて、14日は業者とともに新潟市西区の寺尾地区を訪れました。

調査ではまず、液状化がどの深さまで起きたのかを調べるために、地下10メートルまでボーリング調査を行い、地層のサンプルを採取しました。

また、地盤の強度を数値で示す専用の機械も使われ、直径3センチのスクリューを地面に押し込んで深さごとの強度を確認していました。

調査に立ち会った60代の夫婦は自宅が被害を受けて親戚の家に避難しているということで、夫は「建て直すか修繕するか考えているところなので助かります」と話し、妻は「床が傾いていて具合も悪くなります。専門家の意見を判断材料にしたい」などと話していました。

調査は15日以降も続き、結果を住民に伝えて住宅の修繕方法の検討などに役立ててもらう計画で、卜部所長は「地域のために緊急で調査する。どれくらいの深さで液状化しているかがわかれば地盤改良や建て直しなど、今後の指標になるので迅速に進めていきたい」と話していました。