大相撲春場所 4日目 横綱 照ノ富士は明生に敗れて2敗目

大相撲春場所は4日目、10回目の優勝を目指す横綱 照ノ富士は三役経験者の明生に敗れて2敗目を喫しました。

ここまで2勝1敗の照ノ富士は4日目の13日、過去、勝ち越しているものの、直近で対戦した去年の夏場所で敗れた明生と対戦しました。

照ノ富士は立ち合いのあと、もろ差しを許し、そのまま一気に寄り切られて敗れ、2敗目を喫しました。

関脇 若元春と小結 阿炎の三役の3連勝どうしの一番は、阿炎が立ち合いで立ち遅れ気味となった若元春を一気に突き出して勝ちました。

大関陣では、新大関の琴ノ若が三役経験者の隆の勝に「小手投げ」で、角番の貴景勝がここまで大関2人を破った前頭筆頭の宇良を「寄り切り」で、豊昇龍が平幕の王鵬を土俵際で引き落として勝ち、そろって3勝目を挙げました。

一方、霧島は大関経験者の朝乃山に立ち合いから一気に土俵際に追い込まれて「寄り切り」で敗れ、初日から4連敗を喫しました。

このほか、平幕では幕内2場所目の大の里と、新入幕の尊富士がいずれも勝ち、連勝を「4」に伸ばしました。

中入り後の勝敗

▽新入幕の尊富士に妙義龍は尊富士が「押し出し」で勝って初日から4連勝としました。

▽狼雅に大奄美は狼雅が「上手投げ」。

▽北の若に遠藤は遠藤が「寄り切り」。

▽美ノ海に竜電は竜電が「寄り切り」。

▽島津海は左足のふくらはぎを痛めたため13日から休場し、錦富士が不戦勝となりました。

▽佐田の海に一山本は佐田の海が「押し出し」。

▽御嶽海に湘南乃海は湘南乃海が「突き落とし」。

▽琴勝峰に北勝富士は琴勝峰が「はたき込み」。

▽高安に正代は正代が「押し出し」で勝ちました。

▽玉鷲に金峰山は玉鷲が「押し倒し」。

▽豪ノ山に阿武咲は豪ノ山が「突き落とし」。

▽大の里に翠富士は大の里が「押し出し」で勝って4連勝です。

▽平戸海に剣翔は平戸海が「上手出し投げ」。

▽翔猿に熱海富士は熱海富士が「きめ出し」。

▽錦木に大栄翔は大栄翔が「突き出し」。

▽若元春に阿炎は阿炎が「突き出し」で勝って4連勝としました。

▽宇良に角番の大関貴景勝は貴景勝が「寄り切り」。

▽大関豊昇龍に王鵬は豊昇龍が「引き落とし」。

▽朝乃山に大関霧島は朝乃山が「寄り切り」。霧島は初日から4連敗となりました。

▽新大関琴ノ若に隆の勝は琴ノ若が「小手投げ」。

▽明生に横綱照ノ富士は明生が「寄り切り」。照ノ富士は今場所2敗目を喫しました。

力士の談話

横綱 照ノ富士は取材に応じず、勝った明生は「無我夢中で出るしかないと思っていた。横綱は大きいし強いし腰が重いので、しっかりと当たっていこうと考えていた」と振り返りました。

三役以上でただ1人、4連勝の小結 阿炎は「立ち合いで先手が取れて、よく足が動いていた。しっかり集中していた」と手応えを口にしました。

NHKの大相撲中継で13日の解説を務めた師匠で、元小結 豊真将の錣山親方が「突きの威力と速さが今まででいちばんではないか」と評価していたことについては「うれしい。集中してそういう相撲が出せるようにしたい」と笑顔でした。

4人の大関のうち、琴ノ若は「攻めきれなかったし、自分の形にはなりきれなかったが我慢しながらいけたのかな」と話していました。

貴景勝は「いつもどおり。集中してやるだけ」と短く答え、豊昇龍は「粘り勝ってよかった。自分の中ではいい相撲ではない」と反省も口にしました。

4連敗の霧島は取材に応じませんでした。

勝った大関経験者の朝乃山は「中に入られたら力強いし、まわしをとられないようにした。大関と当たる番付なのでやっぱり勝ちたい」と話していました。

平幕で4連勝とした2人のうち、大の里は「きのう立ち合いで失敗しているので、細かいことは気にせずにいった。持ち味の前に出る相撲ができてよかった」と振り返りました。

もう1人の尊富士は「気にしない。与えられたことをやる。あまり納得のいく相撲が取れていないのであす、いい相撲を勝ち負けにこだわらずお客さんに見せたい」と話していました。

39歳の玉鷲は、幕内の連続出場記録を単独8位となる946回目に伸ばした土俵で今場所、初白星を挙げました。

玉鷲は「師匠にいい報告ができてよかった。一番一番、お客さんを沸かせたい」と話していました。