イスラエル軍がガザ地区空爆 ヒズボラとも応酬 戦闘の拡大懸念

イスラエル軍は12日もガザ地区の各地で空爆などを行い、地元のメディアは多数の死傷者が出ていると伝えています。さらにイスラエルの北では隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの応酬が続き、12日にはヒズボラがこれまでで最大規模の100発以上のロケット弾による攻撃を行ったということで、戦闘がさらに拡大しないか懸念されます。

ガザ地区では12日もイスラエル軍による攻撃が続き、地元のメディアは北部のガザ市で子どもを含む7人が死亡するなど、各地で多数の死傷者が出ていると伝えています。

地元の保健当局によりますと、これまでに死亡した人は3万1184人にのぼるということです。

行き詰まりをみせる戦闘休止の交渉について、仲介役を担ってきたカタール外務省の報道官は12日、会見で、「状況は複雑で、合意には近づいていない」としながらも、仲介の努力を続けていく考えを強調しました。

一方、イスラエル軍はこのところ隣国レバノンのヒズボラへの攻撃も強めていて、12日、過去5か月の間に4300以上のヒズボラの標的を攻撃し、300人以上の戦闘員を殺害したと発表しました。

これに対しヒズボラは12日、報復だとしてイスラエル軍の基地に向けて100発以上のロケット弾による攻撃を行ったことを明らかにしました。

イスラエルのメディアによりますと、攻撃はこれまでで最大規模で、ロケット弾は撃ち落とされるなどしてけが人はいなかったということですが、戦闘がさらに拡大しないか懸念されます。