宇宙飛行士 古川聡さん 国際宇宙ステーションから地球に帰還

国際宇宙ステーションに長期滞在していた古川聡さんら4人の宇宙飛行士が乗った宇宙船が、日本時間12日午後6時50分ごろ、アメリカ南部・フロリダ州の沖合に着水し、およそ半年ぶりに地球に帰還しました。

宇宙飛行士の古川聡さんは、去年8月からおよそ半年間にわたって国際宇宙ステーションに滞在し、この間、新しい薬の開発につながる高品質のたんぱく質の結晶を作る実験や、将来の月や火星の探査を見据えた実験など、さまざまな研究に取り組んできました。

滞在を終えた古川さんら4人の宇宙飛行士は、アメリカの民間宇宙船「クルードラゴン」に搭乗し、日本時間の12日未明、宇宙ステーションを離れました。

宇宙船はその後、地球への帰還に向けたエンジン噴射を行って大気圏に突入し、上空でパラシュートを開いてゆっくりと高度を下げ、日本時間の12日午後6時50分ごろ、アメリカ・フロリダ州の沖合に着水しました。

宇宙船が専用の船に回収されたあと、古川さんは最後に宇宙船から姿をあらわし、関係者に支えられながらそばに用意されたいすに座り、周囲に手を振る様子も見られました。

盛山文科相「ミッション完遂に敬意を表したい」

盛山文部科学大臣は、談話を発表し「大任を終えて無事の帰還を心から喜ばしく思う。わが国にとって国際宇宙ステーションにおける活動は、アルテミス計画など国際宇宙探査において必要となる技術の実証のためにも重要なもので、ミッションの完遂に敬意を表したい。古川宇宙飛行士には、引き続き、わが国の宇宙開発の意義をしっかり発信されるとともに、有人宇宙開発の未来につながるような活躍を期待している」としています。