参院政倫審14日開催で合意 世耕前参院幹事長ら3人出席へ

自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題を受けて、参議院政治倫理審査会は幹事懇談会で、14日審査会を開き、いずれも安倍派の世耕前参議院幹事長ら3人に質疑を行うことで与野党が合意しました。

今回の問題を受けて、参議院政治倫理審査会は12日夕方幹事懇談会を開きました。

そして、いずれも自民党安倍派の世耕前参議院幹事長、西田昌司議員、橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣に質疑を行うことで与野党が合意しました。

具体的には午前10時すぎから世耕氏、午後1時から西田氏、午後3時ごろから橋本氏が出席し、報道関係者にも公開する形で審査を行います。

1人あたりの時間はおよそ1時間40分で、本人による弁明を15分行ったあと、各党の質疑をおよそ1時間半行うことにしています。

一方、幹事懇談会では、野党側が32人の出席を求めてきたことも踏まえ、野村会長が14日の審査会で残る29人に出席を促す趣旨の発言をする方向で調整を進めることを確認しました。

また、審査会が行った出席などの意向確認に対し12日午前の期限までに回答しなかった自民党の森まさこ元法務大臣に対し野村会長が注意を行うことも申し合わせました。

橋本元五輪相「反省も含めてしっかり説明責任を果たしたい」

橋本聖子元オリンピック・パラリンピック担当大臣は、記者団に対し「党の参議院議員会長や『清和政策研究会』の座長も務めてきた。国民の政治不信を招いてしまった責任は大変大きいと思っており、その反省も含めてしっかり説明責任を果たしたい」と述べました。

また、自身が出席する審査会を報道関係者に公開するかどうかについては、審査会側に委ねる考えを示しました。

参院政倫審 与党側筆頭幹事 佐藤氏「信頼取り戻すきっかけに」

参議院政治倫理審査会で与党側の筆頭幹事を務める自民党の佐藤正久参議院議員は記者団に対し「政治に対する不信を招いた自民党議員の問題は参議院としても重く受け止める。審査会でしっかり弁明してもらい、われわれも質問することによって、政治不信から信頼を取り戻すきっかけにしたい」と述べました。

自民 松山参院幹事長「分かりやすい説明をしてもらいたい」

自民党の松山参議院幹事長は記者会見で「3人にはしっかり分かりやすい説明をしてもらいたい。出席は強制できるものでもないので、今後、みずから出席する人がいればまた開催すればいいのではないか」と述べました。

立民 泉代表「国民が真相知ることができる環境 作っていきたい」

立憲民主党の泉代表は、党の会合で「誰かから聞かれなければ答えないというものであってはならないし、場がセットされなければ答えないというのもおかしな話だ。弁明をしたい人が皆、弁明できるようにすべきだと言ってきたが、いまだに自民党は妨げているのではないか。国民が真相を知ることができる環境をできるかぎり、作っていきたい」と述べました。

参院政倫審 野党側幹事 吉川参院議員「問題の構造を明らかに」

参議院政治倫理審査会で野党側の幹事を務める立憲民主党の吉川沙織参議院議員は記者団に対し「なぜ、このような問題が起こったのかや、衆議院の審査会で、派閥幹部の弁明で食い違っている部分などを少しでも明らかにしたい。問題の構造を明らかにし『2度とこうしたことを起こさない』ということにつなげていかなければならない」と述べました。

立民 岡田幹事長「3人の出席で終わる話ではない」

立憲民主党の岡田幹事長は記者会見で「野党側は、申し立てをした32人の出席を求めている。3人の出席は第1弾で、それで終わる話ではない。衆議院の審査会でも51人全員の出席を求めており、新年度予算案が衆議院を通過したあと、岸田総理大臣の姿勢が後退しているように見える。それで通るはずがないことがなぜ分からないのか」と述べました。