大谷翔平 古巣 エンジェルス戦で3打数ノーヒット【一問一答】

大リーグ、ドジャースの大谷翔平選手が5日、移籍後初めて古巣のエンジェルスとオープン戦で対戦しました。試合は3打数ノーヒットで、オープン戦4試合目で初めてヒットなしでした。

記事後半では試合後、大谷選手が報道陣の取材に応じた一問一答もお伝えしています。

古巣との対戦 試合前にはトラウトと抱き合う場面も

大谷選手は5日、アリゾナ州グレンデールで、大リーグ1年目から昨シーズンまで6シーズンを過ごした古巣エンジェルスとのオープン戦に、2番・指名打者で出場しました。

試合前にはグラウンドでかつてのチームメートたちと談笑したり、写真撮影したりする姿も見られました。

また、エンジェルスの中心選手、トラウト選手が現れると、ウォーミングアップを中断して駆け寄り、笑顔で抱き合う場面もありました。

大谷選手はここまで、オープン戦3試合で打率7割を超えるなど好調でしたが、1回の第1打席はフルカウントから真ん中付近に来た152キロの速球を空振りして三振でした。

3回の第2打席は4球すべて速球で追い込まれたあと、最後も151キロの速球を見逃して、2打席連続の三振となりました。

5回の第3打席は159キロの速球にセンターフライに倒れ、オープン戦初めてのノーヒットに終わりました。

大谷選手はオープン戦4試合を終えて、打率は5割ちょうどとなっています。

大谷翔平“投球のリハビリ 開幕シリーズ以降に”

オープン戦で初めてノーヒットに終わった大谷選手は交代後に報道陣の取材に応じ、「打席のクオリティーは上がってきていると思う。最後はちょっと惜しかったが、もう少し振れるかなとは思っている。ナイターだとまたボールの見え方も違うので、そういうところも意識しながら試合をこなしていきたい」と、打席の内容に一定の手応えを感じている様子でした。

そのうえで、エンジェルスと初めて対戦し、かつてのチームメートと久しぶりに再会したことについて「契約できたことに『おめでとう』という会話が多かった。家族も含めて、お互いに元気かと、ふつうな感じだった」としたうえで、昨シーズンまでと違い、相手ベンチにいることについて「変な感じはなかった。エンジェルスのホームだったらまたちょっと違うのではないかと思うが、今回はこちらのホームだったし、あまり違和感はなかった」と振り返りました。

また、シーズン開幕までに50打席に立つことを目安にしている大谷選手は、6日もオープン戦に出場する予定で、「今後のスケジュールも考えながら、トータルで見て、出たほうがいいと思った。打席数を稼ぐという意味でも大事だと思う」と、ことし初めて2日連続で試合に出る意図を話していました。

そして、去年手術した右ひじのリハビリの進捗(しんちょく)について「バッターとしてのリハビリはもう終わっている」としたうえで、ピッチャーとしてのリハビリのスケジュールを問われると「まず、開幕を迎えて、バッターとして公式戦にしっかり出られるという確認をするのが先だ。その先に、ショートスローから入って徐々に強度を上げていく感じだと思う」と2週間後に韓国で行われる開幕シリーズ以降に始める考えを示しました。

【一問一答】古巣 エンジェルス戦に出場して

大谷翔平選手は大リーグデビューから6シーズンを過ごした古巣、エンジェルスとの試合に出場後、報道陣の取材に応じました。かつてのチームメートと交わした会話や、バッティングの手応え、ピッチャーとしての練習の再開の見通しなどおよそ10分間、質問に答えました。

Q.古巣エンジェルスのチームメートと会ってどうだった?

大谷翔平選手
「けっこう来ていたので、こっちに、きょう。いろんな人と話しました」

Q.今は打席の内容と結果、両方に満足している?

「そうですね、きょう久々にナイターでしたけど、あのまたちょっと見え方が違うので、そこらへんもやりながら、また試合をこなしたいなと思っていますし、打席のクオリティーも上がってきてるんじゃないかなと思うので、最後のほうとかね、ちょっと惜しかったですけど、もうちょっと振れるかなと思ってはいます」

Q.ドジャースと契約したあと、どれくらいエンジェルスのことを振り返って考えた?

「どちらかというと決まる前がやっぱりいちばん考えてるので、決まったあとはお互いにこのシーズンに切り替えて、向いてると思うので、やっぱり交渉の段階がいちばん、考えるんじゃないかなと思います」

Q.元チームメートになにか言われたか?

「いや、特に。特にというか、おめでとうというか、契約できたことにまずおめでとうという会話が多かったですかね」

Q.ここ1か月くらい、なにが一番印象的だった?

「印象的…。チームの色はまあちょっと、なんだろうな、どっちがいいとか悪いとかではなく、そのチームの色があると思うので、まあまだ1か月ですし、もっともっとこう、僕も(山本)由伸もそうですけど、一緒に時間を過ごすうちに、もっともっとなじめるんじゃないかなと思います」

Q.エンジェルス相手にプレーするのは変な感じはした?

「変な感じはないですかね。ないですかねというか、向こう側にいるのでそこらへんは多少ありますけど、向こうのホームだったらまたちょっと違うんじゃないかなと思うので、今回はこちら側のホームでしたし、そういう点ではあまり違和感はなかったかなと思います」

Q.あすの試合は出る?

「(英語で)Yeah.」

Q.ナイター、デーゲームで間隔短いが、なぜこのタイミングで2試合連続で出ることにした?

「んー、まぁあとあとのスケジュールも考えながら、全体をトータルとして見たときに出たほうがいいなと思ったので、打席数を稼ぐという意味でも大事なんじゃないかと思います」

Q.バッターとしてのリハビリは終わった?

「リハビリはもう終わってますね。あとはもうどれくらいクオリティーを上げていけるか、結果どうのこうのではなく、しっかりとまず見えてるかどうか、振れてるかどうか、いいタイミングで待ててるかどうかがいちばん大事かなと思います」

Q.トラウト選手とどんな会話をした?

「いやもう全員、契約おめでとうということと、家族も含めてお互いに元気かということ、まあふつうの感じでしたね」

Q.昨シーズンまでトラウト選手をネクストから見ていたが、今はベッツ選手。その違いは感じるか?

「んー、違い。まあどちらもいいバッターですし、打席のクオリティーも高いし、勉強になることが多いと思うので、まあ自分の打席も考えながら、うしろからどういうふうに打席を送ってるのかなっていうのは、見ながら勉強はしてますね」

Q.右手の小指にテーピングも、状態は?

「多少腫れはありますけど、特に問題はないかなと。あと2、3日すればいいんじゃないかなと思います」

Q.突き指みたいな?

「そうですね」

Q.山本投手を気にかけている?

「気にはかけていないですね(笑)うん、プロフェッショナルですし、やることしっかりと、どこにいてもやる選手だと思うので、まわりのサポートももちろんありますし、えー、ただ同じフィールドで過ごす日本人、日本語でしゃべるから、気軽にしゃべれるのは、まあお互いにですけどね、多少特別なのかなと思います」

Q.オフに取り組んでいて効果を実感していることは?

「そうですね。リハビリが基本的にはメインであったので、まずリハビリの経過、まあスケジュールどおりにしっかりとこなせて、今こうやってこう、まず打席数を重ねてしっかりと開幕に向けて出続けられているというのがまずいちばんじゃないかなと思って、トレーニングの成果で、技術的なものっていうのは、それの次かなと思いますね」

Q.あす出ると決めたナイター、デーという流れもシーズンに向けてクリアしたかった?

「いや、ナイター、デーが特別かというより、全体のスケジュールを見て、きょう、あす出たほうがいいという判断なので、そういう全体を見ながら、特にナイター、デーを絶対出たいとかではなくて、全体の試合数をまず確保するという意味ですかね」

Q.ピッチングのリハビリのスケジュール感は?

「リハビリ…まだスローイングが始まってはないので、ある程度、全体像のスケジュールは共有はしてますけど、まずしっかり開幕を迎えることと、そこで試合にしっかり、バッターの方で問題なく、ちゃんと公式戦でも出られるという確認をまず、それが先じゃないかなと。その先にショートスローから入って、徐々に徐々に強度を強くしていく感じですね」

Q.韓国での開幕戦以降というイメージ?

「韓国のあとということですか?そうですね、たぶんそうなるとは思います」

大谷翔平 トラウトとの写真SNSに投稿

大谷選手は試合後、自身のインスタグラムにトラウト選手との2ショット写真を投稿しました。エンジェルスの公式SNSの「お久しぶり!」という投稿を引用する形のものもありました。

トラウト「冬に起こったすべてのことにお祝いのことばおくった」

トラウト選手は試合後取材に応じ、ドジャースのユニフォームを着た大谷選手について「彼はエンジェルスで6年間プレーして、私たちにたくさんのことをしてくれた。グラウンドの向こう側で見るのは、やっぱり今までと全然違った」と振り返りました。そして「契約や結婚、この冬に起こったすべてのことにお祝いのことばをおくった。一平に会えたこともうれしかった。彼はすばらしいチームメートであり友達だったから、うれしそうにしていたよ」と試合前のやり取りを明かしました。

ロバーツ監督 大谷の今後の予定「おそらく5試合に出ると思う」

6日のホワイトソックスとのオープン戦は、大谷選手が初めて2日連続でオープン戦に出場するほか、山本由伸投手が先発することになっています。

ロバーツ監督は「翔平は3回打席に立ち、山本投手は球数にもよるが3、4イニングを投げると思う。2人が同じ試合に出るのを見るのが楽しみだ」と話していました。また、大谷選手の今後の予定について「韓国に行くまでにおそらく5試合に出ると思う。15、6打席に立つことになるだろう」と見通しを話しました。