「トケマッチ」40件以上の被害届受理 高級腕時計未返却で捜査

高級腕時計を持ち主から預かり、使いたい人にレンタルする「トケマッチ」というサービスを展開していた大阪の会社がことし突然解散を発表し、多数の腕時計が持ち主に返されていない問題で、全国13都府県の警察が腕時計の持ち主から合わせて40件以上の被害届を受理し、捜査を始めていることが、捜査関係者への取材でわかりました。

「トケマッチ」は、ロレックスなどの高級腕時計を持ち主から預かって使いたい人にレンタルし、預けた人も腕時計のランクに応じた月額の預託料を受け取ることができるというサービスで、大阪にあった運営会社は「新しい形の腕時計ライフを楽しめる」などと宣伝して顧客を集めていましたが、ことし1月末、ホームページで突然、会社の解散とサービスの終了を発表しました。

会社の解散以降、サービスの利用者から「預けていた腕時計が戻ってこない」という被害の訴えが相次いでいましたが、これまでに東京や大阪など全国13都府県の警察が、合わせて40件以上の被害届を受理し、捜査を始めていることが、捜査関係者への取材でわかりました。

NHKの取材では「1人で数千万円分の腕時計が戻ってきていない」という被害の訴えや、「預けたはずの腕時計が、フリマアプリに出品されていた」というケースも確認されています。

警察は、詐欺や業務上横領などの容疑も視野に調べていますが、運営会社の社長らの所在がわからなくなっているということです。

NHKは先月、運営会社の所在地である大阪市内のマンションを訪ねましたが、インターホンを押しても応答はなく、メールでの取材の申し込みにも、これまで回答はありません。