海賊版サイト運営 男女3人 中国で有罪判決 日本の働きかけで初

日本向けのものとしては最大規模のアニメの海賊版サイトを中国を拠点に運営していたなどとして著作権侵害の罪に問われた男女3人に対し、中国の裁判所が有罪判決を言い渡し、確定していたことがわかりました。
海賊版サイトの拠点が海外にシフトする中、業界団体によりますと、日本側の働きかけをきっかけに海外で刑事罰が科せられた初めてのケースだということです。

日本のアニメ会社などが加盟する業界団体「CODA=コンテンツ海外流通促進機構」によりますと、日本向けのものとしては最大規模のアニメの海賊版サイト「B9GOOD」を運営していたなどとして著作権侵害の罪に問われた30代の中国人の男女3人に対し、中国江蘇省の裁判所が去年12月、執行猶予のついた懲役刑などの有罪判決を言い渡し、3日までに確定したということです。

このサイトでは、日本のアニメを中心に映画やドラマなど多数の作品を無料で視聴することができ、去年、閉鎖されるまでの2年間のアクセス数は3億を超えていました。

主犯格の男は2008年からおよそ15年にわたり、中国やカナダ、日本などのサーバーを利用しながら営利目的でサイトを運営していたということで、判決では4万5000本余りの動画を無断で配信し、広告収入として日本円でおよそ3700万円を不当に得ていたと認定されました。

海賊版サイトの拠点が海外にシフトする中、この事件は、業界団体のCODAが運営者の情報を中国当局に提供したことがきっかけで摘発されました。

CODAによりますと、海賊版サイトをめぐり日本側の働きかけで海外で刑事罰が科せられた初めてのケースだということで、引き続き、日本のコンテンツの不正利用には厳正に対処していくとしています。