ウクライナ プロサッカーの試合を有観客で開催 侵攻後初めて

ロシアの軍事侵攻を受けるウクライナで、侵攻後初めてプロサッカーの試合への観客の入場が認められ、多くのファンがスタジアムを訪れ声援を送りました。

ウクライナのプロサッカーリーグでは2022年2月のロシアの軍事侵攻開始後、安全上の理由から観客を入れずに試合が行われていましたが、ファンや選手の強い要望を受け、政府は最寄りの避難所の規模に合わせて観客数に上限を設けた上で、先月末からスタジアムでの観戦を許可しました。

2日に首都キーウで行われた、地元の強豪クラブ「ディナモ・キーウ」と南部オデーサのクラブの試合では1800枚の入場券が完売し、観戦を待ちわびた家族連れや戦場から戻った兵士などが詰めかけました。

会場では、両チームの選手全員がウクライナ国旗を身にまとって入場し、戦闘の犠牲者に黙とうがささげられたあと試合が始まり、観客はメインスタンドから繰り返し大きな声援を送っていました。

試合は地元ファンの後押しを受けた「ディナモ・キーウ」が1対0で競り勝ち、訪れた人たちは拍手で選手をたたえ、久しぶりの会場での観戦を満喫した様子でした。

8歳の男の子は「最高です。ディナモはいいプレーをしていました」と興奮冷めやらぬ様子で話し、その母親は「感動しました。戦時中の私たちにとっていい気晴らしになります。前向きな気持ちになるために、これはとても重要なことです」と話していました。