中国の人権活動家 日本で死去した娘の告別式 参列かなわず

中国の人権活動家、唐吉田氏の娘で先月、留学先の日本で亡くなった正※キさんの告別式が2日、都内で営まれました。中国当局は父親の唐氏の出国を認めておらず、娘の告別式への参列もかないませんでした。

※キは王へんに其。

中国の人権活動家で元弁護士の唐吉田氏の娘、正※キさんは、2019年に大学進学を目指して来日したものの、3年前に体調を崩し、闘病を続けていましたが、先月、27歳の若さで亡くなりました。

2日は正※キさんの告別式が都内で営まれ、正※キさんの母親や支援者などが参列しました。

会場には病に倒れる前に撮影された正※キさんの遺影が飾られ、参列者らは花を手向け、最後の別れを惜しんでいました。

父親の唐吉田氏は娘に会いたいと日本への渡航を求めてきましたが、中国当局は「国家の安全」などを理由に出国を認めておらず、2日の告別式への参列もかないませんでした。

唐氏は去年1月まで1年余り、当局に拘束され、現在も当局の監視下に置かれているとみられます。

支援を続けてきた、中国の社会問題に詳しい東京大学大学院の阿古智子教授は「最後に一目だけでも娘に会わせてあげたかった。国民一人一人の幸せを願うのが本来の国家の姿だと思う。中国は国際的に影響力を持つ国になっているので、しっかり人権を守ってほしい」と話していました。