大学生の就職活動 きょうから本格化 企業の説明会がスタート

来年春に卒業する大学生の就職活動は企業による学生への説明会が1日から始まり、本格化します。人手不足の企業の中には採用が計画どおりに進んでいないケースが多いとみられ、早期に採用活動を始める動きが出ています。

来年春に卒業する今の大学3年生の就職活動は、政府が決めたルールで、1日から企業による学生への説明会が始まります。

1日は就職情報大手の「マイナビ」が横浜市や名古屋市など各地で合同企業説明会を開くほか、「リクルート」が大規模な説明会をWEB上で開催します。

「リクルート」が去年12月からことし1月にかけて1400社余りから回答を得た調査では「この春の採用予定数を確保できた」としたのは36.1%にとどまり、2011年度の調査開始以降、最も低くなりました。

企業は人手不足を背景に高い採用意欲がある一方で、応募する学生が少なかったり内定の辞退があったりして、採用が計画どおりに進んでいないケースが多いとみられます。

このため、政府が決めたルールよりも早期に採用活動を始める動きが出ています。

リクルートの研究機関「就職みらい研究所」の栗田貴※ヨシ所長は「人材を確保したいという企業が多く採用活動は年々、早期化の傾向になっている。学生の間でも早期化で大学の授業への影響だけでなく、準備が十分でない状態で選考にのぞむ学生が出ていると聞いている。就職活動を通じて企業から内定が出やすい状況にもなっていて、入社以降のミスマッチが起きてしまう可能性が高くなっていると考えている」と話しています。

※「ヨシ」は「示」に「羊」