ハマス “戦闘休止めぐり柔軟に交渉”も合意は依然不透明

イスラエルとイスラム組織ハマスの間で続く戦闘休止をめぐる交渉についてハマスのハニーヤ最高幹部は28日、交渉には柔軟な姿勢で臨んでいるとする一方、合意に至らなければ戦闘を続ける姿勢も示し、交渉がまとまるかどうかは依然として不透明です。

ガザ地区では現地の保健当局の発表で、28日までの死者が2万9954人と3万人に迫るなか、イスラエルとハマスの間ではカタールなどを仲介役として戦闘の休止と人質の解放に向けた交渉が続けられています。

この交渉について、ハマスに近いレバノンのメディアは28日、ハマスが受け取ったとするイスラエルと仲介国からの提案の詳細について報じました。

それによりますと、ハマスが人質40人を解放し、イスラエルは刑務所に収容しているパレスチナ人およそ400人を釈放することとし、来月10日ごろに始まるイスラム教の断食月、ラマダンまでにこれらを開始することを目指すとされています。

この交渉について、ハマスのハニーヤ最高幹部は28日、声明を出し、「交渉でわれわれが見せている柔軟な姿勢は、人々の命を守り残忍な戦争を終わらせるためのものだ」として、交渉には柔軟な姿勢で臨んでいるとアピールしました。

その一方で、ハニーヤ最高幹部は「交渉と並行して、われわれはパレスチナの人々を守る準備ができている」と述べ、合意に至らなければ戦闘を続ける姿勢も示し、交渉がまとまるかどうかは依然として不透明です。

モスクワでパレスチナ各勢力の会議開催へ

ロシアに駐在するパレスチナ代表部のノファル代表は28日、国営のロシア通信に対して、パレスチナ問題をめぐって、イスラム組織「ハマス」や、暫定自治政府を主導する穏健派の政治勢力「ファタハ」など、パレスチナの各勢力が出席する会議がモスクワで開かれると明らかにしました。

会議ではガザ地区での戦闘の停止や人道支援、さらにはパレスチナ各勢力の今後の協力についても議題として協議するとしていて、ノファル代表は「戦争を止めるために結束する可能性が検討される。このような困難な時期にパレスチナの各勢力を招待してくれたロシアに感謝する」としています。

この会議について、ロシア外務省で中東問題を担当するボグダノフ外務次官は、2月29日から3月2日にかけて行われるとしていて、ボグダノフ次官はハマス側の代表とも個別に会談し、ガザ地区で拘束されているロシア国籍を持つ人質の解放を求める考えを示しています。

一方、ロシア大統領府のペスコフ報道官は28日、プーチン大統領はファタハやハマスの代表と会談する予定はないと説明しました。

プーチン政権はこれまでもモスクワでハマスの代表団とも接触するなど、欧米諸国とは一線を画した外交姿勢を見せていて、パレスチナ問題をめぐっても仲介役として存在感を示したい思惑もあるとみられます。

辻外務副大臣 “人道的、持続可能な停戦を期待”

イスラエルを訪問している辻外務副大臣は28日、イスラエルのカッツ外相と会談しました。

会談の冒頭、辻外務副大臣は「日本はガザ地区の人道状況を懸念している。人質解放のための人道的な停戦、そして持続可能な停戦が実現することを期待している」と述べました。

会談では辻副大臣がイスラエルとパレスチナという2つの国家が共存する形での和平の実現を支持する日本の立場を伝え、中東地域の安定のために意思疎通を図っていくことで一致したということです。