能登北部の医療機関 人手不足が深刻 看護師全員退職の診療所も

能登半島地震で被害が大きかった石川県の能登北部にある診療所の医師などが参加した意見交換会が開かれ、看護師が全員退職した診療所もあるなど、多くの医療機関で人手不足が深刻化していると報告されました。

石川県医師会が27日夜に開いた意見交換会は、県庁の会場と輪島市や珠洲市など石川県の能登北部にある診療所の医師などをオンラインで結んで行われました。

県医師会によりますと、能登北部では地震で建物が壊れたり、断水が続いたりしている影響で、診療の休止や縮小を余儀なくされている医療機関が少なくないということです。

会議では多くの医療機関で看護師や事務職員が退職し、人手不足が深刻化していると報告されました。

中には看護師が全員退職し、日本医師会の災害医療チーム=JMATの支援を受けてなんとか診療を続けているところもあるということで、会議では今後も必要な支援を行うことを確認しました。

県医師会の安田健二会長は「避難による医療スタッフの不足は大きな課題で、長期的な支援が必要になる」と話していました。