米大統領選 サウスカロライナ州の予備選でトランプ氏勝利

ことし秋のアメリカ大統領選挙に向けた野党・共和党の候補者選びは、4つ目の州となる南部サウスカロライナ州の予備選挙でトランプ前大統領が勝利し、党の指名獲得に向けて大きく前進しました。
地元で敗北したヘイリー元国連大使は撤退はせず選挙戦を続けると宣言し、多くの州で候補者選びが一斉に行われる3月5日の「スーパーチューズデー」が次の焦点となります。

11月のアメリカ大統領選挙に向けた野党・共和党の候補者選びは24日、4つ目の州となる南部サウスカロライナ州で予備選挙が行われました。

開票はおおむね終了し、集計率98%の時点で得票率は
▽トランプ前大統領が59.8%
▽ヘイリー元国連大使が39.5%で、トランプ氏が勝利しました。

ここまですべての予備選挙や党員集会で勝利しているトランプ氏は、ヘイリー氏の地元のサウスカロライナ州でも勝利したことで代議員の獲得数を107人として、17人のヘイリー氏に対するリードをさらに広げ、党の指名獲得に向けて大きく前進しました。

トランプ氏は、支持者を前に演説し「予想していたよりも大勝だ。共和党がこれほど一つになったことは見たことがない」と述べました。

一方、ヘイリー氏は「アメリカ人の大多数がトランプ氏もバイデン氏も支持しないとしている以上、私はこの戦いを諦めない」と述べて、今回の敗北を受けても撤退はせず、選挙戦を続けると宣言しました。

トランプ氏の優位が一段と際立つ情勢となる中、共和党の候補者選びは多くの州で予備選挙や党員集会が一斉に行われる3月5日の「スーパーチューズデー」が次の焦点となります。

トランプ前大統領「予想していたより大勝」

アメリカのメディア各社が開票開始直後に勝利確実を伝えると、トランプ前大統領は集まった支持者たちの前に姿を現し、「予想していたよりも大勝だ。共和党がこれほど1つになったことは見たことがない」と述べました。

さらにトランプ氏は、多くの州が候補者選びを一斉に行う3月5日の「スーパーチューズデー」での勝利にも自信を示したうえで「バイデンは国を破壊している。11月5日に『バイデン、おまえはクビだ、出て行け』と言ってやろう」と述べ、11月の大統領選挙に向けて支持を呼びかけました。

ヘイリー氏「この戦いを諦めない」

ヘイリー氏は支持者を前に演説し「トランプ氏の勝利を祝福したい」と述べ、敗北を認めました。

その上で「私は、トランプ氏がバイデン氏に勝利できるとは信じていない。これまでの共和党の候補者選びで、多くの人たちがトランプ氏以外の候補を求めていると声を上げている。アメリカ人の大多数がトランプ氏もバイデン氏も支持しないとしている以上、私はこの戦いを諦めない」と述べ、選挙戦を続けると強調しました。