衆院予算委 与党側 中央公聴会前に分科会開く異例の日程提案

衆議院予算委員会で行われている新年度予算案の審議をめぐって、与党側は、年度内の成立に向けて、来週27日と28日に各省庁の政策課題などを審議する分科会を開いたあと、29日に採決の前提となる中央公聴会を開催する日程を新たに提案しました。中央公聴会の前に分科会を開く提案は異例です。

派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、自民党は安倍派の事務総長を務めた松野前官房長官ら5人が衆議院政治倫理審査会に出席する意向だと野党側に伝えました。

これを受けて与党側は21日午後、衆議院予算委員会の理事会で、新年度予算案の採決の前提となる中央公聴会を来週27日に開催したいと改めて提案しましたが、野党側は応じませんでした。

このため与党側は、27日と28日に各省庁の政策課題などを審議する分科会を開いたあと、29日に中央公聴会を開催する日程を新たに提案しました。

これに対し野党側は、政治倫理審査会の開催が確定しなければ合意できないと主張し、引き続き協議することになりました。

中央公聴会は分科会の前に開かれるのが慣例で、衆議院によりますと分科会のあとの開催となれば、記録で確認できるかぎりでは昭和33年度予算の審議以来だということです。

このほか理事会では、来週26日に岸田総理大臣と関係閣僚に出席を求めて能登半島地震への対応や子育て支援策、それに政治資金などをテーマに集中審議を行うことで正式に合意しました。