足立成和信用金庫と東栄信用金庫 2025年の合併目指し最終交渉

個人や中小企業を取引先とし地域金融を支えている東京 足立区と葛飾区の2つの信用金庫が、合併を目指して最終的な交渉を進めていることが明らかになりました。

実現すれば都内では19年ぶりで、地方だけでなく東京でも始まった信用金庫の生き残りをかけた再編の動きは今後、いっそう加速することも予想されます。

関係者によりますと、足立区に本店を置く「足立成和信用金庫」と、隣接する葛飾区に本店を置く「東栄信用金庫」は、来年の合併を目指して最終的な交渉を進めていて、近く、国に対し、地域金融機関の合併を促す交付金の申請を行うなど具体的な手続きに入る方針です。

足立成和信用金庫は店舗数は23で、預金は5700億円、東栄信用金庫は店舗数は10、預金は都内の信用金庫で最も少ない1400億円です。

個人や中小企業を主な取引先とし地域金融を支えていますが、長引く低金利による貸し出し収益の伸び悩みや大手銀行への預金の流出に加え、将来の人口減少を見据えた対応も課題となっていて、合併によって経営基盤を強化する狙いがあると見られます。

実現すれば、都内では2006年に3つの信用金庫が「多摩信用金庫」となって以来、およそ19年ぶりの信用金庫の合併です。

経営環境の厳しい地方だけでなく人口が集中し企業活動が活発な東京でも始まった信用金庫の生き残りをかけた再編の動きは、今後、いっそう加速することも予想されます。