エルサルバドル ギャング約500人一斉起訴 強権的手法に批判も

中米のエルサルバドルでは政権による強権的な治安対策でギャングのメンバーの大量拘束が進められていて、8日、このうちおよそ500人が一斉に起訴されました。一方、政権の強権的な手法には人権団体や国際社会から批判の声もあがっています。

中米のエルサルバドルではギャングの暴力に対抗するためブケレ大統領が強権的な治安対策をとっていて、これまでにギャングのメンバーとされるおよそ7万5000人が拘束されています。

エルサルバドルの検事総長は8日、旧ツイッターのXで「ギャングのリーダー492人に対し、2012年から2022年にかけて行われた3万7000件を超える罪で起訴した」と明らかにしました。

被告らは加重殺人をはじめ誘拐やみかじめ料の徴収などの罪に問われているということです。

それぞれ別の刑務所に収監されているため数人から数十人単位で部屋に集められ、ビデオ会議システムで一斉に起訴内容を伝えられたということです。

エルサルバドルではブケレ大統領によるギャングの徹底した取り締まりで劇的に治安が回復しましたが、憲法で保障された権利を一部制限して逮捕状なしの拘束を可能にするなど強権的な手法には人権団体や国際社会から批判の声もあがっています。