能登半島地震“北西海域の活断層ずれ動いた可能性”地震調査委

先月の能登半島地震について政府の地震調査委員会は、関連したとみられる複数の活断層のうち能登半島の北西にある「猿山沖セグメント」と呼ばれる海域の活断層がずれ動いた可能性が高いとする見解を示しました。

政府の地震調査委員会は9日、定例の会合を開き、全国で起きた先月の地震の評価結果をまとめました。

このうち能登半島地震については、複数の活断層が関連したとみられるとするこれまでの評価に加えて、海上保安庁の新たな調査結果をふまえ、能登半島の北西の「猿山沖セグメント」と呼ばれる海域の活断層がずれ動いた可能性が高いとする見解を示しました。

このほかの活断層の特定には今後の調査が必要だとしています。

また、津波については、今回の地震のわずか3分後に震源から離れた富山市でおよそ80センチの津波が観測されましたが、その原因について富山湾の海底で起きた地滑りが非常に有力だとしています。

地震調査委員会の会長を務める東京大学の平田直名誉教授は「能登半島周辺では依然、大きな地震が起きて、高い津波が押し寄せる可能性は高い。注意しながら復旧や復興に向け活動を進めてほしい」と話しています。